内容説明
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生きて、死ぬだけ。幕末アウトロー揃い踏み! 時は幕末。十六歳の捨吉は名刀・池田鬼神丸と自分の左眼を奪った「黒駒の勝蔵」を追って故郷を飛び出す。千に一つの島破りを成功させた伝説のやくざ「武居の吃安」と出会った彼は、やがて凄絶なる戦いの渦に巻き込まれてゆく。「森の石松」が次郎長の子分となる前の若き姿を描くアウトロー講談小説登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
178
木内さん作品で唯一読み残していたのは「お得意のスピード感ある面白い話を時代劇で書けるのか?」…疑った自分を恥じる快心の作品は、講談が小説になったようなテンポ感で、ワクワク胸躍る冒険活劇になっていた。次郎長一家の有名人・森の石松の少年時代を活き活きと描き、個性豊かで魅力的な「漢」たちが交錯して、熱くて格好良い!読み始めは、旧字体&ルビが満載なのが難点だったが、慣れてくればそれさえ妙味に感じる。泣き笑いの人情とアクションのバランスも丁度良く『ぼろ鳶組シリーズ』が好きな人にも勧められるエンタメ時代劇の佳作👍2019/12/09
chiru
125
喧嘩っ早く向こう見ずな幕末アウトロー石松の、捨て子からスタートした青春を描く。奪われた名刀池田鬼神丸奪還を誓う石松は、いつだって喧嘩上等‼ 売られた喧嘩を買うのも啖呵を切るのも、石松の鉄砲玉のような勢いが痛快。「なんでぇ!やろうってぇのか!この野郎!」的な掛け合いが、だんだん耳に心地よく響いてくる。でも本当の石松は、人一倍純粋で人情深く、度胸を資本に己の信じる道をまっすぐ進む。精一杯、見栄を張る。そんな生き方しか選べない男たちが憎めない。子供のために命を張れる石松は男も惚れる男だと思う‼ ★4.52020/08/10
ぶち
107
読友さんに"あの木内さんが書いた時代物"と教えていただいた本です。読んでみると、五七調で講談のようなリズムが小気味よく、木内さん一流のスピーディな展開が時代物にも生きています。主人公は"寿司くいねぇ"の森の石松。といっても少年時代のお話しです。舞台は駿河の国から甲州。三島の宿、籠坂峠、山中湖、御坂峠、身延と、私にも馴染の場所ばかり。いやが上にも臨場感が増してきます。そして、16歳にしていっぱしのヤクザものみたいな一本気に、天晴と喝采をあげてしまいました。幕末のアウトローたちを描いた講談小説に満足、満足。2020/11/06
みゆ
86
木内さんを追っかけて、まさか時代小説、しかも任侠モノに出合うとは!時代は幕末、主人公は森の石松。旧字&ルビにちょっと戸惑うが、講談調にテンポよく話が進む。石松の一本気さに『単純バカ?』と苦笑しながらも『無法はしても非道はしねぇ』と猪突猛進するのが任侠道。講談師のパンパンと扇子を叩く音が聞こえてきそうでした。エピローグで登場人物たちが新鮮組や新政府に関わってたとありビックリでしたが、あれだけ『子分にならねぇ』と言ってた石松が、どういう経緯で次郎長の子分になったのかが気になります(^-^;2020/10/06
ツン
76
この人の時代物は珍しい2019/01/01
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