ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ウッドストック行最終バス

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ウッドストック行最終バス

  • ISBN:9784150775513

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内容説明

夕闇の迫るオックスフォード。なかなか来ないウッドストックへのバスにしびれを切らした二人の娘は、ヒッチハイクを始めた。その晩、娘の一人は死体となって発見される。もう一人の娘はいったいどこに消えたのか?モース主任警部が導き出す鮮やかな解答とは……魅力あふれる謎、天才的推理を披露する探偵、華麗なる論理のアクロバット。本格ミステリの醍醐味を満喫できる、イギリス・ミステリを代表する著者の最高傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

385
★★★★☆ モース警部シリーズ第1作目にして、シリーズ中で最も有名な作品。 モースは警部という立場や、地道に仮説を構築していく捜査スタイル、庶民的な生活という複数の点でクロフツ作品のフレンチ警部と似た部分がある。しかし、最後の最後に意外な犯人を論理的に割り出す点では伝統的な天才タイプの探偵といえる。 本作は登場人物のうち怪しい者がどんどん離脱していくので消去法で真相は看破できた。しかし、犯人には好感を持っていたので、読後は悲しい気持ちになったし、その点で心に残る作品だった。2023/01/13

夜間飛行

234
バスを待つ二人の女の子がヒッチハイクをし、一人が殺された。もう一人はなぜ名乗り出ないのか? 少し偏屈なモース警部が捜査を始める。バス停にいた女の証言、二人を車に乗せた大学講師の話…と手がかりは得られるが〝もう一人の女の子〟は見つからない。人々の話には靄がかかったように虚実が入り混じっている。そしてモースの探る人間関係には至る所に情欲が絡みついてくる。彼自身も若い娘に恋し、気持を伝えつつ悩む姿が微笑ましくも物哀しくもあった。情欲というものが危険である一方、人間的な出会いもそこにあるという事を考えさせられた。2022/02/06

遥かなる想い

123
三転・四転する 展開だけでなく、淡い恋物語りを適度に織り交ぜることにより、本作を色彩豊かなミステリーにしている。ウッドストック行最終バスに乗らなかった二人の娘のうち、一人だけが 死体となり、もう一人は 一体どうしてしまったのか・・で始まるエピローグから、すっかりストーリーにはまってしまい、最後の切ないせりふに、ためいきをついてしまう・・そんな 素敵なミステリーであった。2010/05/23

W-G

107
再読です。もう10年以上前に読んだのに結構内容は覚えていました。初めて読んだ時と同じくらい楽しめました。決定的な証拠で理詰めで犯人を指摘している訳ではなく、新本格を通過した後では若干ロジックの甘さが気になるかもしれないけど、それでもミステリとしては絶品。次作以降も読むつもりでいたのになんとなくずっと放置したままだったので、ちょこちょこ読み進めていきます。2016/04/27

NAO

85
【「ミステリ週間」参加】モース警部の頭の中には彼独特の思考回路があって、仮定を立ててはクロスワードを解くように謎を解いていく。だが彼の思考過程は、ときに突拍子もなく、独断的で、誰にも判読不可能。初めてモースと組んだルイス部長刑事のとまどいぶりがかわいく、モース警部自身ルイスを煙に巻いて楽しんでいるようなところもある。この作品は、モース警部シリーズの第1作目。『キドリントンから消えた娘』『悔恨の日々』と順番を考えずに読んできたが、まさかモース警部が第1作目から酔いどれていたとは。2018/08/27

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