内容説明
戦争が終わっても帰国できず、シベリアの地で働かされていた日本人たちがいたのを知っていますか?そんな人々の心をなぐさめたのは、一匹の黒い犬でした。クロと名づけられかわいがられた犬は、人々が日本に帰る船を追って氷の海にとびこんだのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あまね
14
友人のオススメで読みました。ある中学受験用の塾で夏の読書にと推薦されていたようです。シベリア抑留の過酷さと同時に、その過酷さの中で希望の灯となった犬のクロとの心の交わりが子供にもよくわかるように描かれています。巻末には、出版当時ご存命でいらした松尾さん、郡司さん、井上さんのお写真もあり、裏表紙にはシベリア抑留時代の写真も掲載されています。人の心を明日へと繋いでくれるものは、ぬくもりと明るさと希望なのだと改めて考えさせられました。2018/06/16
ヒラP@ehon.gohon
8
戦争が終わって10年もの間日本に帰れなかった人たちがいた。そして、打ちのめされそうになったときに助けてくれたのが一匹の犬。一匹の犬の力がこれだけすごいのだということに感動しました。2011/05/16
Yuka
3
映画「ラーゲリより愛を込めて」関連本 クロが可愛い2022/09/26
Ryui☆AAA
2
人がつらい現実に立ち向かうときに、「心の支え」というものが大切だということを教えられた。 僕はこの本の登場人物である郡司長次郎さんにお会いしたことがあるのだが、クロのことを明るく語っていたし、最後に握手してもらったときも、その手の頑丈さに驚いた。11年という長い時間、抑留生活に耐えられたのは、やっぱり心の支えがあったからではないかとおもう。