ディスカヴァー携書<br> JAが変われば日本の農業は強くなる

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ディスカヴァー携書
JAが変われば日本の農業は強くなる

  • ISBN:9784799317266

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内容説明

農村票を武器に、戦後最大の圧力団体といわれてきた農協の改革が始まった。なぜ、この時期なのか、何が問題なのか? 日本の農業競争力を弱体化させた悪者なのか、それとも、TPPをも含めた食の安心・安全の守護者なのか――。
60年ぶりの「農協法改正」を政治的パフォーマンスで終わらせてはならない。たんなる組織改編に終わることなく、後継者育成の仕組みをつくり、新産業としての農業を創造するのはいまだ。
私たちの食卓と、農業・農協は不可分であり、改革の影響は少なくない。農協は、一部の産業に従事する人たちだけの組合ではなく、食と生活を支える国民的な組織に生まれ変わる必要があるのだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

60
筆者は、JAグループの自主改革に関する有識者会議の座長を務めた直後にこの本を執筆した様である、末尾にやるせない思いを本にした、と記されている。そう、恐ろしく長大重厚なJA=農協という組織に踏み込めていないな、というのが読書中からの所感である。但し、そうした面は否めないものの、僕の場合は外郭的に自身の仕事上の知識として得たい面あり、それらは断片的に学べ、言葉を得られたのである。2020/05/24

としP

13
米の減反は今はほとんど廃止されているようだが、その理由が、農業就業者の減少による需給ギャップ縮小だったとは・・・。/農家を法人化するという考え方には否定的なようだ。その理由は以下が重くのしかかるからだ。①税負担の増加②事務処理の増大③社会保険の加入により経費の負担④労務管理の必要性⑤農業の世界に会社法的な企業統治の考え方がどこまでマッチするかは難しい。/JAが農家をリードして、安定的に農業に従事できる環境を作り、儲かるようにしなくてはならない。農業の6次産業化を推進すべし。2019/12/05

dowalf

11
2015年、2月のJA改革により、これからJAはどうなっていくべきかを述べた一冊。何となく日本の農業にとって悪者のようなイメージがあったJAですが、この本の筆者はJAの持つ可能性に焦点を当てています。JAが日本の農業のあるべき姿を正しく見据え、戦後獲得してきた流通網や人材等を活かせば、日本の農業が成長産業となるために必要な、6次産業化や農地改革の担い手になる事ができるのでは、という視点で書かれています。TPP交渉が大筋合意し、農業が変化すべき今、国内でやるべき事が少し見えてくる気がしました。2015/11/18

マルヤマ

5
今春の農協改革を踏まえて、今後の国内農業のあり方を農協を通して見た本書。日本の農業が農協なくして語れない以上、現状そして将来を見据えて農協自体の付加価値を向上させることはなくてはならないと言えます。一度衰退した産業を復活させることはなかなか困難なことですが、農協も主要アクターの一つとして課題解決に取り組んでいってほしいです。2015/10/03

ポンポコ

3
この手の本はJAを攻撃するか、擁護するかどちらかの立場で書かれているものが多い中で、著者自身も書いているようにバランスに配慮しながら、専門外の立場だからこその客観的な整理が出来ている稀有な本だった。それだけに、著者の主張の部分は曖昧な論拠や、誤解に基づく論調がやや目につく。そして、編集が下手。でも、色んな報道や評論が渦巻く中で、何の背景があってまたぞろJAパッシングや改革が行なわれようとしているか、非常に平易でわかりやすい。情勢を理解するにはうってつけの本。2017/02/15

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