内容説明
火宅と化したわが家を救ってくれたのは、「彼女」の眼差しだった。妻との間に生じ始めた亀裂、仕事で出会った女性との心ときめく逢瀬、やがて迎えた家庭の崩壊。その中で二匹の犬との言葉を超えた交情が得難い安らぎをもたらす。だが、別離の時が訪れて……初老を迎えた男の心の危機を繊細に、赤裸々に描き切った哀感極まる私小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
24
主人公に感情移入が出来ず、人間よりも犬が好きになる話でした。ななのラストの部分は胸に迫りました。2023/10/27
美葉
23
この話は、好きじゃない。途中で読むのを諦めようかと思ったけれど、最後の展開に期待して読んだ。うだうだと悩む「私」にはイライラする。ちゃんと奥さんと話し合って、犬も奥さんも家族として大切にしてほしいと思った。2020/03/13
アリ子
19
タイトルのイメージとは違う殺伐とした話で後味も悪かった。自業自得なんだけどね。私小説だとしたら、奥さんが可愛そう。2017/05/19
にゃも
15
図書館で表紙とタイトルに惹かれて手に取り数ページ読んで「よし、犬にまつわるエッセイだな」と確信して借りたのに、妻以外の女性に惹かれていく男の内面を綴った私小説だったとは!全然お好みじゃない。それでも読了目指してうんざりしつつも頑張っていたが、間の悪いことに途中で司法試験問題の漏洩事件なんてニュースがあり、この本の『私』と某教授の顔が重なり嫌悪感Maxになってしまった。どうにか読み終えることができたのは、「妻は味方をつくったのだ、絶対裏切らない味方を。」という一文のおかげだと思う。まったく、犬は最強だ。2015/09/12
ophiuchi
10
まともな交流が犬としか出来ない正真正銘のダメ男が主人公。太宰のグダグダ男の話が好きな人はどうぞ。2015/09/08
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