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内容説明
居場所を見失い、路地裏に迷い込んだ少年。そこには、見た事のない世界が広がっていた。不思議な住民達に誘われるように、奥へ奥へと進む少年…その先で彼を誘惑するのは? 月刊IKKI新人賞・イキマンから、鳥や蝶、昆虫、植物などを緻密なタッチで描きつつ、叙情的な物語を紡いでゆく新たな才能が登場。イキマン受賞作や同人誌掲載作品、未発表作品を一挙収録した、著者初の作品集。『土星マンション』の岩岡ヒサエ氏推薦!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
98
詩的で幻想的な短編集。日常の世界のすぐ隣にある幻想的な世界の描写が個性的で、日本の漫画家でこのような作品を書く人はあまりいないと思う。ますむらひろしをアップデートして、もっと都会的にした感じ。作品の中では表題作が一番の好みで、路地裏からすうっと入っていける異形の世界がぞくぞくするほど魅力的だった。幼い男の子の恋を切なくファンタジックに描いた「ミナミちゃん」も非常に良かった。おまけみたいな最後の「グーチーパー」では大笑いしてしまった。2015/10/25
り こ む ん
28
不思議な世界。ブラックな話が中心で、言葉も少な目。他の方もおっしゃっているようにコミックと言うより、絵本的感覚が強い作品集だけど、かなり好きな世界。キャラも人でなく無機質なキャラだったりして、独特な空気感があるキャラたちで、ふっと異世界に入りこんだ空気感がよかったな2013/04/28
jansato
5
よくわかんないけど、作者は鳥が大好きなんだなということは伝わってきた。2012/11/25
よしゆき
5
また凄い作家さんに出会ってしまった。2012/07/31
ライムとザクロ
4
222ページに15編が収録された掌編漫画集。主として奇譚と称されるような非日常の世界を描いた作品が多いが、私が好きだったのはそこに紛れて幾つか収録されていた、その筆致でごく普通にあり得る日常を描いた作品。奇妙なイベントで幕を閉じる掌編に対しては、その奇妙さの向こう側に何の情念も見出せずに戸惑いを覚えた。それと対照的に、奇妙な非日常から日常に戻ったその瞬間の穏やかな様相は、読み手のこちらにも穏やかな心持と余韻を与えてくれた。嫌いではないが、著者の描きたい世界と私の好みが少しすれ違っていた印象。2015/02/12