内容説明
目つきが悪く無愛想なために友人のいない超能力者、干支川圭一。近寄りがたいオーラを発するクールな彼にも、苦手としている相手がいた。 それが、ぺったんこだけど売れっ子の天才女子高生推理作家、小町柚葉。 なんの因果か、二人は桂林館高校のミステリー研究部に所属していた。 そんなある日、美人のお嬢様、眞壁瑠璃子を事故から救ったことで、圭一と小町は奇妙な事件に巻き込まれるのだった……。 まったく噛み合わない迷コンビが妖しげな謎に挑む、コミカル・ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中性色
25
うーん、どうだろうかなぁ……。事故で能力を使えなくなった→実は使えました。とかあそこまで盛り上げといての最後のオチとか。ちょっと強引なところはあったかなーと思う。あと、読んでみて推理物ではなかったことはわかったけど、結局ミステリなのかオカルトなのかが曖昧だったかなぁと。まぁ、それを狙っているのだろうけど。キャラの掛け合わせ方は好きなほうだから、今度はそれを注力した作品を見たいかな。あと、キャラの苗字は間違えないようにしましょう。2014/11/03
た〜
24
意外に面白かった。序盤はいかにも会話重視なラノベだけれどだんだんミステリーとオカルトが絡んできて・・・ ただ、いかにも人気が出たらシリーズ化(しかもハーレム化しそう)なラストは如何なもんだろう。 終盤のストーキングたろうの活躍は良かった。2015/05/23
うえぴー
19
読書会でラノベを取り上げることになったので、とりあえず乱読することにしました。本書はタイトルとあらすじで選択。未来の記憶が見えてしまう高校生の圭一が、同じミステリー研究部に所属する後輩・小町柚葉とともに謎に立ち向かう。いまいちラノベの定義が理解できていないが、本書に出てくる要素といえば、「キャラ立ち」「中二病気質」「童貞と処女のカップル」「キモオタな大人」「ツンデレ」など、かな。それらに加え、ミステリの基礎をきっちり抑えており、ワタシは島田荘司の某長編が強く影響しているように思いましたね。2017/04/26
まるぼろ
18
夢見による能力のせいで人間不信に陥ってしまった干支川圭一と、高校生人気推理小説作家の小町柚葉によるオカルトミステリです。感想ですが、率直に素直に面白かったです。思った以上にミステリとオカルトが同居していて、オカルトがないとそもそもミステリとして物語が成立しないと言う絶妙なバランスが素晴らしかったように感じました。中盤で真壁先輩が随分と嫌な感じに受け取れてしまいますが、その後の贖罪としての行動でそれなりに好意的には受け取れる様に。単巻で纏まっていますが、出来ればこのコンビ…3人の話がまた読みたいです。2014/10/12
Susumu Miki(Dik-dik)
17
面白かったです。オカルトを認めている時点で断じてミステリーではありませんが、ストーリー進行はミステリー的です。ヒロインの後輩、小町ちゃんが読者視点に近い立ち位置で事件の真相に迫ります。主人公の「超能力」を、「作中世界では起こりうること」と認められるかどうかが、本作品を楽しめるかどうかの分かれ目であるように思われます。2014/10/31