小学館文庫<br> 小説 心が叫びたがってるんだ。

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小学館文庫
小説 心が叫びたがってるんだ。

  • ISBN:9784094062120

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内容説明

『あの花』チームが贈る、青春アニメ小説版。

言葉は人を傷つける――幼いころ、何気なく口にした言葉がきっかけで家族がバラバラになってしまった成瀬順は、突如現れた“玉子の妖精”にお喋りを封印する呪いをかけられてしまう。それ以来、トラウマを抱え目立たないように生きてきたのだが、クラスメイトの拓実、菜月、大樹と共に「地域ふれあい交流会」の実行委員に選ばれてしまった。さらには出し物に決まったミュージカルの主役にまで抜擢されて……。優しさゆえに本音を口にしない拓実、不器用だった過去の恋愛に悩み続ける菜月、甲子園を期待されながら肘を壊した大樹、それぞれが葛藤と苦悩を抱えながら成長への一歩を踏み出す、感動の青春群像劇。大ヒット映画「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を生み出したスタッフが再び集結し、秩父を舞台に感動のドラマを繰り広げる劇場作品「心が叫びたがってるんだ。」を完全小説化。原画&劇中カットを収録したスペシャルカラー16ページ付き。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむー

92
昨年公開された映画のノベライズ作品。“『あの花』スタッフが贈る感動青春群像劇!”がキャッチフレーズですが…『あの花』見てない俺( ̄▽ ̄;『よくできました』。言葉でひとを傷つけ、言葉にしなかったことで誤解を生み、言葉によって心に影を抱えた登場人物たちが言葉によってわかりあってゆく。見るからに泣かせに来ている作品だけに終盤はやはりぐっとくるものがあるけれど、ノベライズゆえかときおり場面の描写が足りていない印象がそこかしこに見える序盤はちょっと厳しいかな。やはり映画も見てこそのノベライズといったところでしょうか2016/02/22

スズ

90
幼い頃に発した言葉で家族をバラバラにしてしまった成瀬順は、不思議な玉子の妖精に喋る事を封印され、自分の気持ちを誰にも話す事なく学生生活を送っていた。だが、地域のふれあい交流会で催されるミュージカルの主役を務める事になってしまい…。冷めているが順の心の声に寄り添ってくれる拓実、明るい性格でクラスの人気者の菜月、肘を壊してしまった野球部エースの大樹と共に、交流会の実行委員として活動する中で、自分の心の殻を少しずつ割っていこうとする順の姿が素敵でした。言葉が人を傷付ける事もあるが、人を救ってくれるのも言葉ですね2017/07/19

ひろちゃん

71
誰もが叫びたい思いを抱えている。不器用な登場人物のうまく伝えられないところとか今にも爆発しそうな思いを持ってるところとかが、すごい他人事とは思えない。感情移入してしまった。2016/09/26

よっち

68
自らの何気ない言葉で、家族がバラバラになってしまった過去を抱える成瀬順が、クラスメイトの拓実、菜月、大樹と共に「地域ふれあい交流会」の実行委員に選ばれ、それをきっかけに変わってゆく映画ノベライズ版。選ばれた他の3人にもそれぞれ抱えていたものがあって、ミュージカル成功に向けてお互いが言葉で傷つけたり恥ずかしい思いをしながらも、同時に仲間たちの言葉に励まされて葛藤や苦悩を乗り越えてゆくストーリーはとても良かったですね。やや意外な結末ではありましたが、映画を見てみたいと思えるような、そんな魅力溢れる物語でした。2015/10/19

どぶねずみ

52
クラスで一つのことを成し遂げるのに、なかなか纏まらないのをどうすれば一丸となれるのか。誰かが一生懸命になれば、つられていくものだったかな? 纏まりがなくて大変だった高2のクラスを思い出した。想いは言葉にして発しないと伝わらない。けど、なかなか言い出せないから、叫びたくなるんだ。クラスでつくるオリジナルミュージカルを通して、それぞれの心の葛藤を描く。映画観たくなった。2017/08/14

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