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内容説明
日本人の4割以上が「生まれ変わりはある」と思っている――世界中の人々が、少なくとも2500年以上も前から様々な形で信じてきた「生まれ変わり」の思想について、正面から考えた類を見ない入門書が登場。新進気鋭の研究者が、輪廻転生の観念を、「再生型」「輪廻型」「リインカネーション型」の3つに分けて、丹念にわかりやすくひもとく。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ATS
16
生まれ変わりの歴史的変遷といった本。再生型・輪廻型・リインカネーションという3つの類型を提示。再生型は原始的なもので祖霊信仰や呪術・儀礼的側面が強い。輪廻型はインド起源で仏教が身近だろう。業(カルマ):因果応報の原理が特徴にあり天国や地獄などの他界もあり。リインカネーションは19世紀フランスで生まれた新しい思想で「霊魂の進化」を強調。「子どもは自ら親を選んで生まれてくる」や「あえて災難を選んで生まれてくる」という災因論が思想に含まれる。学術的な側面が強く専門用語も出てくるのでやや難解な部分もあり。2024/11/12
かんがく
12
生まれ変わりの三つの類型について、古今東西の伝承や学説をもとに説明していく。興味深い話も多かったが、エピソードの列挙に終始していた感じがした。2023/04/15
fwhd8325
12
宗教的な背景ではなく、既視感や初対面でも初対面と感じない相手がいたりする感覚から前世、生まれ変わりのようなものは信じています。もちろん、科学的根拠はないのだけど、ここの紹介されている事例でも、そう信じさせるだけの説得力はありました。もう少し、柔らかめであれば読みやすいのに。2015/10/31
ピンガペンギン
9
生まれ変わりを①再生型②輪廻型③リインカネーション型として整理して説明している。生まれ変わりの主体である「私」の在り方についても考察している。reincarnationが今日の意味で初めて使用されたのは1857年パリで出版された教育学者アラン・カルデック(1804-1869)「霊の書」が最初ということ。当時のフランス社交界では「霊」との交流がブームになっていたという。ユゴーも傾倒してた。科学革命、啓蒙思想などがくる前の旧世界では、世界は退歩していくというイメージがあったが、世界はより良きものに→2022/10/29
mstr_kk
8
めっちゃくちゃ面白い本でした! 「人類は、生まれ変わりをどうとらえてきたか」というテーマで、少ないページ数の中に、人類学、社会学、歴史の最高に面白い話を詰め込んでくれています。しかもわかりやすく、手際がよく、流れが自然でスラスラ読めます。著者の方はとんでもない実力者だなと思いました。人文学の面白さを存分に味わえます。名著!2023/11/12