幸福な絶望

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幸福な絶望

  • 著者名:坂口恭平【著】
  • 価格 ¥1,562(本体¥1,420)
  • 講談社(2015/09発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062196000

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内容説明

「鬱の坂口恭平は別人なので、油断大敵なのである。でも、彼は彼なりに大変な目に遭っているわけだし、感謝しなくてはならない」。深い溝にもぐるような鬱の時期。しかし著者はそこでさまざまな煌めくアイデアを拾い上げてくるのだ。いわば宝箱であり、生の源泉だという。その彼をあるがままに受け止める妻フーとアオと弦。日記と問答集からなる愛と闘いの記録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

18
熊本在住の建築家の坂口恭平さんの個人的日記?のようなもの。著書は文庫で「都市型採集生活」しか読んでなかったですが。徘徊タクシーでファンタジーの賞をもらったり、音楽も好きで原田郁子さんとも親しかったり、何よりも極度の躁鬱病だとは今回初めて知りました。この中で雑誌「ロビンソン」を始めると書いてますがこれって今の「アルテリ」の事なのかな?兎に角奥様のフーちゃんが素晴らしい方ですね。講談社新書の著作も読んでみたいです。橙書店・オレンジの田尻さんとも知り合いで伊藤比呂美さんとも仲が良い、俄然興味が出てきました。2018/09/17

RYOyan

17
終盤に向かっての全肯定の盛り上がり方がハンパなくて、思わず涙出そうだった。生きるって一人じゃない!友人も家族も著名な先人たちも、自分の心に寄り添って同時代を生きているんだ。そして言葉にして思考を残そう。誰かがきっとその続きを始めて、再び未来の自分に繋げてくれるから。2016/01/27

くさてる

15
躁鬱の大きな波のてっぺんから見る世界はこんなに見えるのかな。著者自身の目線と自分の目線が重なって、すごく世界は綺麗で可能性に満ちていて、やることがいっぱいでどんな事も出来るしやろう!というハイな気分になりかけるけれど、あまりに沸騰して湧きたっているような文章に少し酔いかける。そして怖くなる。でも、著者は止まらない。この饒舌な言葉の中に埋もれているきらめきのような美しい言葉に心が動かされる。すごいなあ、とただ思った。2015/11/25

みったん

5
『坂口恭平躁鬱日記』の続編と言える本書。坂口恭平は、ますます躁鬱の操縦がうまくなって、むしろ躁鬱が仕事として成立しているのがすごい。仕事を辞めたばっかりの自分としては、これからの生き方を考える上でのヒントをもらった感。いやーそれにしても、こんなに熱くて創造性があって、頭がやわらかく、ぶっ飛んだ人がいることに心震えるー!2015/10/06

るる

4
途中、なんでこんな躁鬱野郎の日記読んでるんだこんちくしょうって思えてきた。他作品も買わねばならない。悔しい。 躁状態の日記なので、現実はキラキラしてるし優しいし、夢から現実を見ているような非現実感がある。だから、躁鬱患者の日記なのに、読んでも当てられなかった。フーさんの菩薩っぷりが半端ないし、アオちゃんのお母さんっぷりが加速度的だし。坂口恭平は文字を書くだけでなく色々なことやってるから間口が広くて、自分自身もどん底行ったり来たりしてるから懐深いんだろうな。 本当、頭おかしい(大賛辞)2015/11/18

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