内容説明
婚活連続殺人事件で死刑判決を受けた「さくら」は、稀代の醜女として世の注目を浴びた。
そんなさくらはなぜ男たちに「女神」と崇められ、求められたのか?
事件のノンフィクションを書こうと周辺取材を始めた42歳の女流官能作家と36歳の美人フリーライター。
さくらが男たちを殺めた真相を探っていくなかで、どす黒くほとばしっていく嫉妬と劣等感。
日本神話に登場する黄泉の国の鬼女「黄泉醜女」はさくらのような女なのか、それとも自分なのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
133
さくら(あの木嶋佳苗がモデル)の物語と花房観音の私小説が核融合して薄ら怖い「黄泉醜女」が誕生しました。木嶋佳苗の小説(手記?)も読んでこの事件については自分なりに理解したつもりだったのですが、本作を読んで良く解らなくなりました。私は今まで黄泉醜女的な女性とは接点がない(将来は解りませんが)ので幸せかも知れません。先日、TV「新婚さんいらっしゃい!」で妻の顔に魅かれて結婚したら、その顔は毎回3時間以上かかるメイクで造っている顔だという話を想い出しました。世の中には黄泉醜女が増殖している様です!【読メエロ部】2015/10/05
じいじ
92
世の男たちを手玉に逮捕された事件の醜女をモチーフに、花房観音がホラーに仕上げた小説。6人の登場人物の視点で描かれている。その一人、官能作家・桜川詩子(42歳)は、まぎれもなくご自身を下敷きにして書かれている。晩熟の24歳での初体験は、著者が何かで語ってたことと重なる。女同士のライバル心、嫉妬の裏側が愛敬に富んでホッコリ笑えのもあれば、醜悪で笑えないものまで、女の心裡を鋭くえぐっている。ただこの小説、読み慣れたいつものテーストと違う料理を食べている感触だ。花房さんの新分野への挑戦と見た。2021/03/26
momi
45
ドロドロ…ズブズブと…「嫉妬」と言う沼地に引きずり込まれます!婚活連続殺人事件!!結婚をちらつかせ多額の現金をせしめる女「春海さくら」次々と不審死を遂げていった男たち!どうして彼らは女を「女神」と呼ぶのか!?その事件を取材することになったフリーライターと作家!彼女たちもまた「女」嫉妬…嫉妬…嫉妬!女のサガ!本性がむき出しにされ醜さに吐き気がする!だが…多かれ少なかれ女の心の奥底には持っているものかもしれない…とても怖い!そして女の職場にいた私は知っています…。女の嫉妬ほど恐ろしいものはありません!2015/11/05
ユウユウ
42
最近、流行りの「毒婦」ものと思いきや、少し視点が違っておもしろく読みました。2017/06/25
Rie
39
女たちの嫉妬。婚活連続殺人犯のさくらはデブスだった。しかし男に求められ、金銭をも手にしていた。さくらについてノンフィクションを書くことになった女流官能小説家と話を持ってきた女性フリーライター。さくらと関わりがあった女性たちにインタビューを行うが…。自身に劣等感を抱いたり他者に嫉妬したり。醜い部分をこれでもかと見せつけられた気がする。ただそんな感情の中で自分にも覚えのあるものがあるからイヤなんだよね。けど気になって読んじゃう。2015/11/17
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