内容説明
最盛期を迎えつつある中国・宋の時代。童顔、小柄の趙希舜(ちょうきしゅん)は、全国を行脚しながら地方役人の不正を監察する「巡按御史(じゅんあんぎょし)」と呼ばれる秘密捜査官。身分は隠しているものの本来は皇帝の名代(みょうだい)。威光は絶大である。従者に傅伯淵(ふはくえん)、護衛役に賈由育(かゆいく)の二人を引き連れ、各地で起こる奇怪な事件を次々と解決していく。中国版「水戸黄門」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たか
30
自分と同じ出身大学、同じ学部、同じ学科を卒業して作家になった唯一の人。もちろん直接お会いしたことは全然ないのですが、いつか、東野圭吾や恩田陸のように、メジャー作家になるよう応援しています!C評価2017/11/30
槙
7
好き。 宋代の中国で地方役人の不正を暴いて回る「巡按御史」の趙希舜の活躍を描く連作集。裏表紙の解説に「中国版「水戸黄門」ともいうべき時代ミステリーの傑作」とあったけど、趙希舜とお供の従者と護衛もほんのりスケさんカクさんぽい(ただし、ここのスケさんカクさんはお互いとても仲が悪い)。事件はどれも重くて深刻だけど、3人の会話や宋代の市井の暮らしぶりの描写は軽妙でスルッと読めてしまった。続きもあるようなので楽しみ。2018/08/30
ワッピー
6
「琥珀枕」から飛び移りました。中国モノが得意ということで、巡按御史の一行が全国を回るという設定にはワクワク。一見、美少年に見える御史の超希舜、おつきの美男傳伯淵が乗り込むは別荘づくりの土地開発で沸き立っている寧沙の町。行方不明になる工人たち、怪しげなムサ男の介入に謎解きはうまく進むのか?ヒューリックの名シリーズ「ディー判事」を思い出しつつ、この主従の掛け合いを楽しみました。表題作ほか、「松籟青の鉢」「石火園の奇貨」「国竹筒の割符」「白磚塔の幻影」編を収録。この中国微行もの、ついつい読んでしまいます。2018/05/26
BIN
6
中国版水戸黄門と書いてますが、宋の王子様が巡按御史という秘密捜査官として地方長官の不正を正すのが主な目的ですが基本的に事件が発生し、その捜査をする探偵ものです。宋の時代の探偵ものというだけで普通のミステリーとして面白いです。続編かなにかがあるそうなので読んでみます。三侠五義という同じく宋の時代の中国版大岡越前がありそっちは実在の人物ですがこっちは創作のようです。2016/07/30
蕭白
6
久しぶりに読んだけど、テンポも良くキャラにも面白味があっていい作品だなぁって思います。続編がもう一冊あるけど、しばらく新作が出ていないようなので気長に待ちたいです。2014/01/05
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