内容説明
「話し相手が欲しいとき、ひとりぼっちでいたくない、あなたに。パートタイム・パートナーは、お望みのときに、ビッグスマイルをお届けします」就職しても長続きしない進藤晶生(しんどうあきお)。女の子の相手をするのだけは得意技。先輩に勧められ、デート屋を開業してはみたものの……。年齢にかかわりなく揺れ動く女性心理を、巧みなストーリーの中に鮮やかに描き出す一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
28
辛口で申し訳ないのですが、ちょっとこれはリアリティーがなさすぎて、物語世界に浸れませんでした。スキンシップ(性的な)なしのデート屋を営む青年の話ですが、人が良すぎていまどきこんな男性いないだろう、と違和感を覚えつづけました。彼の精神構造の背景も描かれるものの、それだけでは弱い気がします。大人の女性向けファンタジーと思えばいいのでしょうか。2014/09/19
coco夏ko10角
25
デート屋さんか~…。これだったら沢木まひろさんの『独りの時間をご一緒します。』のシステムの方が…でもあれもね。いっそ有栖川有栖さんの聴き屋みたいに…って事件になっちゃうしね。やっぱり色々難しいやんね。主人公がお人よしすぎるし、自分で思ってるほど女性の扱いがうまい感じがしないのも。2017/05/04
エドワード
23
大人になったら、何になりたい?晶生の答えは、大人。このくだりに共感。私も早く大人になりたかった口だから。晶生は二十八歳、パートタイム・パートナーこと、二時間一万円のデート屋をやっている。純粋に話相手のみという点がグッド。後クサレ無くてね。無類の話好き、女好きの性格を生かして、孤独な女性たちの心を癒していく。美奈子、早月、愛と続く危ない橋にはハラハラしたが、最後の澄江さんのクリスマスで自信を取り戻したね。晶生は話を聞くのが実にうまい。深刻な悩みもよく聞いてしっかり答える。これは見習わねば、ね。2014/03/29
菜花@ほのおかくとう協会門下生
12
主人公の晶生は女の子が大好きで、女の子にはとことん甘く、一貫しているので気持ちがいいです。私はこういう男性、嫌いじゃないです。お金を払ってまで会いたいとは思いませんが、例えば同期にいたら仲良くなるタイプでしょうか。前半はさくさく読み進めましたが、後半は厳しい話でした。作者様は、女性に「幸せになろうよ」と語りかけているのかしら。ハーレクイーン脳で残念な奥様には、少々苛立ちました。空想だけはお上手で、それだけなら問題ないのですが、理想とする自分に近づけないからと、周りにあたる人が一番面倒くさいのです。2013/08/06
うさレモン
12
先輩に勧められ、デート屋を開業した晶生。色んな女性と関わり、傷ついたり悩んだりしている様子を見ながら、「ちょっとお人好し過ぎるかなぁ」という感想を持ちました。登場する女性達も捻くれてる人が多くて感情移入出来ず。話を聞いたり、相手を褒めたり、ご飯を食べたりドライブしたりがデート屋の仕事だけど、晶生はホントにそれしかしてない。受け身な印象でした。2012/01/07