内容説明
バルザック、ユゴー、ブルトンら多くの作家を魅了し、知識人が面会に列をなした知的で洗練された伝説の犯罪者の獄中記。本邦初訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
傘緑
39
「君に、私と同じくらい、私の心の内を読ませ、そして私の鼓動拍動のすべてを数えさせてあげよう。君は目を閉じて、ただ私の誠意に身をゆだねればいい(序文)」『天井桟敷の人々』や澁澤龍彦の『悪魔のいる文学史』、安達正勝の『フランス反骨変人列伝』などで、散々その滴らんばかりの色悪っぷりを見せつけられ、待ちに待ってのラスネールであります。ただキュルテンやフィッシュのような野趣を期待すると肩すかしを食うかも?有名なシャルドン殺しも「後のことはご存じの通り」で済ませるからね。挫折した社会主義者や革命家の獄中記といった印象2017/01/05
rinakko
9
歪められた豊かな才能が、己を怪物化の道へと駆立てていった軌跡。洗練された物腰でひだ襟飾りのシャツを優雅に着こなし、教養あるブルジョワの外見と傲慢な態度で当時の人々を魅了したという、詩人にして残忍な犯罪者ラスネール。監獄の中で書かれたこの回想録は、幾人もの文豪たち(スタンダール、ドストエフスキー…)に霊感を与え、その人物像は後に映画の題材にもなっている。というわけで、とても興味深く読んだ。復讐心の苛烈さと、行動における冷徹さにぞくり…。「最後の歌」の自筆原稿は、美しい筆跡に思わず見惚れた。2014/08/17
ラウリスタ~
8
盗人で、人殺し、反省の態度なし、による自伝。なんでこういったなにも成さなかったフランス人の自伝が現代の日本でまで読まれるかといえば、これが19世紀から20世紀にかけての多くの作家たちの創作意欲をかき立てるものであるから。ただまあ、そんなに面白いものではない。「きちんとしたフランス語を話し、詩まで作る男が犯罪者なわけがない」という19世紀の犯罪神話に衝撃を与えた本ではあるのだが、後半の犯罪自慢は退屈極まりない。前半の幼少期のトラウマ、父母からの愛の欠如が犯罪者を生む様子は読んでもよいが。2014/10/17
naka
3
とある研修にて、社会評論家が勧めていたので気になり読み始めた。ラスネールという文学の才能溢れた犯罪者が絞首台に上がる直前まで自分の人生について語った本。両親に愛されなかった幼少期の話は興味深かったが、後半の犯罪自慢や、犯罪を犯した理由は若干不快感を感じた。正直、社会の性にして自分の犯罪を肯定化しているだけ。絞首台に上がる直前の語りはただの強がりにしか思えなかった。ただ、小倉考誠による解説1は面白い。2015/11/16
にきゅ
1
今年最初の一冊がコレ。想像力を刺激してくれる犯罪者で詩人。2018/01/01
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