内容説明
『最後のトリック』を上回る問題作! 犯人は、あなたの「言霊」? 平和な休日、婚約者が突然怒り狂う。路上では外国人に殴られ、ファミレスでは麻薬取引現場に遭遇。ついには凶悪テロの首謀者として手配される。原因は全て言葉の聞き間違いと勘違いだった。いにしえの人々が崇敬し畏怖した言葉に宿る「霊力」が現代人を陥れようとしているのか? 驚愕の言葉トリック・ミステリに震えよ! 〔『言霊たちの夜』を改題。〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちーたん
81
★★★★☆日本語は【東洋の神秘】な連作短編4話!とにかく1話目がかなりツボで面白かった🎵アンジャッシュのすれ違いコント好きには間違いなく刺さる言葉の勘違いの連鎖は抱腹絶倒wニュースコントに電話コント、医者コントにファミレスコントなどなど芸人さんまるっとネタに使えそうw3話目のワープロの誤字変換の嵐も下ネタ一本で笑えたwよくまぁここまでw最終話はメッセージ性が強かったかな。でも1話目がお気に入りなので★4!◆収録作①漢は黙って勘違い②ビバ日本語!③鬼八先生のワープロ④情緒過多涙腺刺激性言語免疫不全症候群2020/09/09
ばりぼー
51
言葉に対する偏愛ぶりが存分に発揮された言霊礼讃連作短編集。冒頭の「漢は黙って勘違い」で、いきなり「外務省のお食事券」を目にした時には、「六枚のとんかつ」のガッツ石松レベルの駄洒落責めに合うのかと冷や汗ものでしたが、中盤からはアンジャッシュのコントのようでまずまず。掉尾をかざる「情緒過多涙腺刺激性言語免疫不全症候群」などは、明らかに筒井テイストを醸し出していますが、ちょっと生真面目すぎてスラップスティックも不発に終わって残念。ところどころ含み笑いが漏れましたが…。ネタそのものは悪くないと思います。2015/09/20
hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある
30
アンジャッシュのコントかよ(笑)。面白かった。ただ、解説で指摘されてる通りそこはかとなく筒井さんぽいが、であればドタバタがもっと振り切れてるくらいの方が自分的には好みで、その点はちょこっと不満かなあ欲を言えば。「エネルギー保存の法則に従うなら、発話(発語)されたことばもバタフライ効果のようにいつかどこかで何かになんらかの作用を及ぼすはずだ」的なことを考えたことがあって、それを「だって。だってホントだもん!証拠は無いけど・・・ホントだもん!」と涙目で言ってるような4話目が良かった。2015/10/27
マッちゃま
29
「日本に生まれてきて…良かったあ〜っ!!」そう小さく囁くように読み終えて感じました(叫ぶどころか囁いてもないんかい)カバーイラストの気持ち悪さに読むのを後回しにしてたトコもあったのですが、けっこう面白かったから早く読めば良かったです。言葉、日本語の複雑さから生まれる勘違いやワープロの変換間違いなど、こりゃ〜日本人じゃなきゃ楽しみにくい内容。バカミスだと一括りにしちゃうとそうなのかもしれませんが、思わず吹き出してしまう場面も多く人前で読むにはオススメできません。休日にケタケタ笑いながら読む本にグッドですよ♪2018/10/01
よしぱん
26
★3 生まれく台詞とは蒼き星の挿話?桑田佳祐の如き言葉遊びを仕掛け倒した、コメディ要素あふれる連作短編集。ちなみに言霊は本編にそこまで関係なかったかなw 同音異義語で、日本語の難しさで、入力誤変換で、テレビの演出過剰語で、各話の事件と人物がドタバタうっすら交錯していく。モノが足り輪友欠く、愛出泡すgoing to重い真下。2020/06/22