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内容説明
2001年9月11日の米国同時多発テロ事件は、世界に衝撃を与えた。NATOは1949年発足以来初めて集団的自衛権の発動を決めた。日本政府はテロ対策特別措置法を成立させた。ここで改めて問われたのが「集団的自衛権」であり、「憲法との抵触」である。著者は、集団的自衛権の本質は「他衛」であり、自衛ではないと断言する。本書では国連憲章の規定する集団的自衛権について、歴史を踏まえ検証する。さらに、日本国憲法にこめられた平和の思想、戦後の日米関係を考察する。新しい国際の平和と安全、日本の役割に関わる、正確な認識をもつために。【目次】第一章 なぜいま集団的自衛権なのか――アメリカの軍事戦略と日米軍事関係/第二章 自衛権の歴史――集団的自衛権という考え方はどのようにして生まれたのか/第三章 国連と戦争――国連は国際の平和と安全を維持できるか/第四章 憲法と日米安全保障体制の歴史――保守政治はいかに憲法をゆがめてきたか/第五章 詭弁を弄するだけの日本の安全保障論議――保守政治はいかに日本を誤らせているか/あとがき
目次
第一章 なぜいま集団的自衛権なのか――アメリカの軍事戦略と日米軍事関係
第二章 自衛権の歴史――集団的自衛権という考え方はどのようにして生まれたのか
第三章 国連と戦争――国連は国際の平和と安全を維持できるか
第四章 憲法と日米安全保障体制の歴史――保守政治はいかに憲法をゆがめてきたか
第五章 詭弁を弄するだけの日本の安全保障論議――保守政治はいかに日本を誤らせているか
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤギ郎
14
集団的自衛権と国連を考える一冊だ。物事を考えるとき、歴史を見つめるのも大切だと思う。その時に参考にする本だろう。2015/09/21
籠り虚院蝉
1
盛んに行われている集団的自衛権議論。大半の人はその議論の状況をテレビや新聞、インターネットといったマスコミに頼っていると思う。でもやっぱりマスコミはその時々の時事ネタを追い求めるものなので、歴史的にどのように議論が行われ、どのように憲法解釈や自衛隊の運用方法が変化してきたかということまで詳しく語ってはくれないのだ。集団的自衛権をめぐる歴史は戦後から今までずっと続いてきた。2002年刊行と少し古い本だけど、そうした議論の歴史の一端を知るにはとても良い教材だ。2015/04/18
かん
0
集団的自衛権の問題を理解するために手に取った本。 この前は賛成派の石破さんの本を読んだので、今回は反対派と思しき方の本。 どんなことが書いてあるのかと期待して読んだものの、法案や政府対応の批判のみをして自らの対案を出さない、まさに「学者が書いた本」という印象。 記載されている事案は石破さんの本と同じなので、正確なことを書いてあるのだろうし、論理の筋は通っていないわけではないが、どうしたいのかが見えてこない。 2015/08/23
まめ
0
参考文献の参照も出てない。それなのに決めてかかった論調。読むに耐えなかった。集団的自衛権を考える上で参考にならない。2015/05/25
sansirou
0
今、安倍内閣が集団的自衛権を認める憲法解釈に変更しようとしているが、この本をもっとたくさんの人たちに読んでもらいたい。2001年に起こった同時多発テロとそのときのテロ対策特別措置法までの日本政府の対応、行動についてかかれているが、今の政府の動きはそれどころではない。それがどんな問題をはらんでいるのかを国民が認識しないまま、非常に危険な方向に日本をいう国を強引に持って行こうとする特定の権力者の思うままにしてはならない。いまこそ、読むべき本だ。2013/08/11