内容説明
いま必要な哲学とは何か。「問いが解けない」事態をどうとらえるか。生命科学の時代に対応するドゥルーズ哲学の核心をクリアに描く。
[内容]
I はじめに──解けない問いがあらわになってくること
II 世界とは解けない問いである──ドゥルーズの〈哲学〉素描
III 〈私〉ではない〈個体〉が生きること──結論に代えて
ドゥルーズ小伝
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
65
難解なドゥルーズの入門書。一般的に語られるトピックとは異なり、ベルグソンの生の哲学を発展応用した彼の思想の一部を論じる。「人間」というものが揺らいだ後の未来のための哲学を語ろうとするポジティブで強靭な彼の姿勢がよく分かる。期待していなかった本だったが、明快だ。しかし人間ではなく情報や生物から考える思想は、人間由来の概念を避けていて禅問答のようで、ある種難解。良書。2017/07/10
Aster
27
これマジで何の本?2021/02/12
eirianda
16
固執して守る自己もない、神経症的に生み出される正義もない、神も他者も、他界もない。アメーバみたいに形を変えて、多種多様に生きていけ……。気持ちだけならできるかなぁ…無理かなぁ…。出家でもするか。ドゥルーズは入門書においても禅問答のようだった。2017/08/29
どらがあんこ
11
イメージを練り込まれてクリアになる本。初めて正法眼蔵を読んだときのむず痒さを感じる。それを開いてゆく必要はあるのだけど。2019/03/01
eirianda
11
読んだことすら忘れていた! そしてまた付箋だらけになった。深いな⋯⋯。そして覚えられない。千のプラトーも途中で断念している。2019/02/08