内容説明
“孤独で貧しく、不器量で従順な娘”――それが子爵の求める花嫁の条件だった。
両親を相次いで亡くした、天涯孤独なメアリーは、遠縁の家に身を寄せ、肩身の狭い日々を送っている。そんなある夜、出席した舞踏会で出会ったのは、目の覚めるような美貌の子爵――ハヴロック卿。彼から性急に求婚され、メアリーは大きなとまどいを覚えた。なぜ、こんな高貴で優雅な人が、わたしのような娘を花嫁に選ぶの?あまりにも奇妙な申し出を拒絶すると、ハヴロック卿は打ち明けた。離れて暮らす異母妹を引き取るため、大至急結婚したいのだ、と。メアリーは妹を思うハヴロック卿の気持ちに心を打たれ、結婚を承諾した。実は彼の花嫁選びの条件が、とんでもなく屈辱的なものとは知らぬまま。
■お待たせいたしました! PHS-100『伯爵からの招待状』でその人気を決定的なものにしたアニー・バロウズの最新作をお届けします。結婚式を挙げた日の夜、自分が子爵の花嫁に選ばれた本当の理由を知ってしまったヒロイン。さて、彼女がとった行動とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
19
口下手癇癪持ち、かなりKYなお貴族様が、「とりあえず結婚しなきゃ」と友人に相談して「こんな女と結婚すりゃ楽」リストを作る時点で、(お前らマジ、バカ!)女子が徐々に自分らしくなっていくとこがかわいい。男子は反省しろ、愚か者め。…表紙の女性の目がCG加工しすぎじゃないかなあ。きれいだけどさ。2016/10/17
じょう
14
『孤児ヒロインを引き取った親戚は意地悪』が多いのに良い方達でした。ヒーローと妹とに疎外感を感じるヒロインは『主人の実家の集まりで・・・』感がして「あるある~」と思いました。ヒロインが ひっかかる一つ一つがロマンス本にしては現実的で多少興ざめ感も否めませんが『どの時代、どこの国でも同じなのかな~』と思いました。H/Hどちらも良い人で良かったです。2016/06/28
キッチンタイマー
11
さすがアニーバロウズ、ヒーロー像に容赦ないです。冒頭現れる友人たち、普通だったら相談されるアッシュをヒーローにしてスカした定番の色男、となるところが実は友人たちに泣きつく3枚目感のある男がヒーロー。ヒロインメアリーは内気で控えめだけに周りが見えてるので、単細胞で直情径行なハヴロックにはぴったりなんだなあ。遠くから見てるだけの求婚期間から新婚生活へ、美青年の夫の不器用さがどんどん見えてくるけど、そこはあばたもえくぼ状態になってるし、要するに必要なのは信頼することだけ、という話。2016/08/20
枝豆bl
6
読む前に想像してたよりかわいい二人で、とても楽しい作品だった。悪気なく無神経な、でも不器用ながら思いやり溢れるヒーローにヒロインがどんどん引かれていくのがよくわかりました。スマートではないけどすごくいい男!2015/09/03
ゆみきち
2
きゅんきゅんきましたー。2018/04/29