ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 密造人の娘〔新版〕

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ハヤカワ・ミステリ文庫
密造人の娘〔新版〕

  • ISBN:9784151813016

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内容説明

アメリカ探偵作家クラブ賞、アンソニー賞、アガサ賞、マカヴィティ賞受賞! 4賞独占の話題のヒロイン・ミステリ 34歳、独身。デボラ・ノットが持っているのは、熱い正義の心と、酒の密造人の娘という汚名――弁護士デボラは殺人事件の調査を知人に依頼された。自身、地方裁判所の判事に立候補し、激しい選挙戦の最中だが、必ず犯人を見つけ出す!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

35
90年代にあっても人種や女性、同性愛に対して閉鎖的な見方がさなされるアメリカ南部が舞台です。判事に立候補した女性弁護士が、選挙戦を戦いながら迷宮入りした殺人事件を追うというストーリー。地縁・血縁を大切にするファミリー感たっぶりのお国柄が色濃くでており、南部人気質が良く分かる作品です。事件への関与が主人公の選挙の足を引っ張ってしまうのですが、正義感あふるる自立した女性として好感が持てます。地元のドン的存在である主人公の父親の登場シーンが少ないのは、シリーズの第一作としては狙ったところでしょうか。【MWA賞】2018/08/11

fukumasagami

23
ノースカロライナ州の因習にまみれたコルトン郡で弁護士を営むデボラ・ノットは18年前にベビーシッターで面倒をみたゲイルから母親を殺した犯人探しを頼まれる。地方都市の社会構造と人間関係が絡み合う中で自らの地方裁判所判事選挙をこなしながら、事件を紐解いていくがー。シリーズ一作目で続編が手に入らないのが惜しい。2021/05/01

わたなべよしお

21
 米国南部。濃厚な地域のつながりと血縁。その世界、社会が実にうまく描かれていたし、ミステリーとしてもなかなか面白かった。登場人物が多すぎて、かつ関係が複雑なので、やや辟易したが、賞をたくさん取るのも理解できた。この本は1冊限りでなく、複雑な登場人物たちとともにシリーズで読むべきだとも思った。そうすれば、もっと南部の地域社会が味わえるだろう。2015/08/30

小太郎

16
登場人物が多すぎて混乱してしまうじゃないですか!と何とか前半を乗り越えると、これ90年代のアメリカの病巣をめぐる群像ドラマなんですね。アメリカはテレビドラマを含めこういうリアルな社会を反映した連続(このシリーズも20話以上続いてるようです)ものが大好物(ERのような)みたいです。主人公が判事と言うのが新機軸。この時期の南部の雰囲気ってきっとこうなんだろうなと感じられ、色々な人間ドラマも読ませました。2020/03/12

Yoko

16
弁護士であるヒロインが判事戦に立候補しており、不意を突かれるところから始まった。だってこれまで読んできた作品の主人公たちは、とにかく組織のしがらみや権力に立ち向かう一弁護士、という人物像だったから。とある殺人事件の真相を掘り返すことで起こる様々がメインの作品ですが、人種や性差別という普遍的なモチーフを絡め、何より田舎町での面倒ながらも愛すべき人間関係の中で、いざとなれば清濁併せ呑む覚悟を持ったヒロインが感情豊かに活躍する様子が爽快。2016/05/13

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