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内容説明
あなたのマンションは大丈夫か。
2020年の東京オリンピックを前にマンション価格は上昇中。ところが、その裏では空室急増、老朽化、スラム化など多くの問題が生まれつつある。マンション600万戸時代を迎えたいま、人気のタワーマンションをふくめてマンションの資産価値を考え、問題解決の処方箋をプロの目から提案する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
非日常口
38
住宅を購入しようとする前にまず目を通しておきたいデータと注意事項が豊富な一冊。ドーナツ化現象から今では都市回帰現象に移行しその都市も過剰供給された部屋で過当競争。人口動態は確度の高い指標の一つであり、移民を嫌がる日本において大切な指標である。時間軸でみる空き家率は3割が閾値であり、そこからは悪循環が加速し一気に荒れ出してしまう。出だしは安い管理費・修繕費も段階的に値上がりする仕掛けの場合もある。そもそも積立る文化のない中国人が爆買いしたり、コミュニケーション能力が欠如したクレーマーもどきの老人もいる。2015/09/24
うさうさ
32
年齢層や収入も違う住人が共同で暮らすマンションが抱える問題点について。管理費、修繕積立金の未払い、空き家でスラム化するリスク、売れない貸せないマンションを相続するリスク。理事会の役員をして初めて、管理費などの未払い者がわりといる事を知ったのでリアルに恐ろしい。空き家の相続も実家がいずれそうなるので固定資産税の支払いが永遠に続くと思うと想像もできないよな…マンションに限らず家を家族がバラバラでそれぞれ所有する核家族の弊害だよね。2016/10/05
HMax
31
山のようなマンション広告が毎朝やってくるけど、そんなに住む人がいるのかな?と思っていたら、やっぱり。マンション大崩壊への対策、マンション整理機構、中古住宅認定機構、両方とも是非とも実現して欲しい。住み潰すよりは、新たなインフラとして活用していくべき。 心に残ったことば「団塊の世代の冥途の土産が、続く世代にとっては置き土産。」2017/01/18
mazda
29
デトロイトや夕張などは、空き家率が30%を超えているそうです。今後少子化の影響でマンション需要が減るとわかっているのに、供給だけは減らない。結果マンションのスラム化が進むと考えられますが、近い将来都内でもこの30%の大台に乗るところがありそうですが、そうなったら一体どうなるのでしょうか?一戸建てなら壊して更地にすればいいですが、マンションは区分所有権の関係でそうもいかない…。やはり「私権」制限が必要なのかも知れません。会社で偉かった方が引退し組合に首を突っ込む、あるいは苦情を言いたてる。見苦しい限りです。2016/09/23
niisun
27
タイトルの「2020年」も「大崩壊」も、どちらも納得の得られることは書かれていませんでしたが、分譲マンションの現状や課題はわかる内容です。ただ、結局は「区分所有だから、大規模修繕も建替えもできなくて困る」ということを角度を変えて繰り返し語っているだけのような気もしないでもない。 有名な大学の先生が何十年も前からマンションの管理組合の問題に取り組んでおられますが、やはりなかなか難しいようですね。 大分前に都内の団地が限界集落化して話題に上ったのを考えると、今後ますます集合住宅の課題は増えていきそうですね。2015/12/16