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内容説明
古代から近世まで、古典に登場する人物のうち、給料をもらう人物の年収と私生活を、米の値段などをもとに現代のお金に換算。丁寧な分析で、山上憶良、菅原道真、紫式部などの収入を明らかにしていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
onasu
24
奈良時代から江戸時代まで、有名な人からそうでない方までの懐事情。古しえ人も懐寒し、と聞けば親近感も湧いてくる。 そう言いながら、まずは平安時代「地位を金で買う男」。律令官僚の旨味にありつくには、まずは従五位下、次いで美味しい官職と、その度に現在価値で数千万円は当たり前、て呆れた話し。 続いては戦国時代、武士たる者、金がなくては戦に勝てぬ? 副業のわらじ作りで貯めた金で名馬を購い、果ては1万石の城代に。戦場で政宗公に斬られた陣羽織りを金糸で刺繍して自慢したという岡左内、等々いいネタが仕入れられた。2015/11/01
入江
6
タイトルが気になり、つい手にしました。癖の強い文体は、電車などで読むのにちょうど良く、歴史のトリビア盛りだくさんな本でした。山上憶良の年収が1400万だったと言ったり、「ノンキャリアの星墜つ」と菅原道真を呼んでみたり、平賀源内を「脱サラ・コピーライター」としたり。登場人物たちの時代は、奈良から江戸まで幅広く網羅されています。2016/05/17
かさねパパ
3
この本は面白い!昔の文献をもとに、当時の物価や、色んな人の所得~生活を現在と対比しながら教えてくれます。昔といっても、色んな時代があり、其々の時代での状況を示しているから素晴らしい。農民や、武士、商人そして役人、など、多彩な職業の経済的な側面を解き明かしてくれます。平安時代の貴族や役人があんなにお金持ちだったなんて、江戸の日本人が旅行好きなんて、知りませんでした。源氏物語や、徒然草など所謂古典誕生の裏側では、大変な経済活動が行われていたんですね(当たり前か!)歴史の見方が少し変わる、楽しい本です!2015/10/11
キヨスケ
1
もっと数字についてきっちり検証していく内容を想像していたので拍子抜けしたが、読み物として、なかなか面白かった。2018/02/09
ゆう
1
平安時代など昔の給与や物価などがよくわかる内容だが、少し思っていた内容と違っていた。 古典色が強く、著者の文も古典風な口調なため私は読みづらかった。 歴史好きな方にはおもしろいのだと思う。2016/01/13