メディアワークス文庫<br> 終わりの志穂さんは優しすぎるから

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メディアワークス文庫
終わりの志穂さんは優しすぎるから

  • 著者名:八重野統摩【著者】
  • 価格 ¥627(本体¥570)
  • KADOKAWA(2015/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784048652537

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内容説明

七月、咲留間島。東京のはるか南に位置するその島で、俺は絵を描いていた。もしこの夏の間に、画家として納得できる作品を描けなければ、その時は筆を折り、この島に骨を埋めようと覚悟して。 そんなある日、俺は織川志穂と名乗る女性と出会う。穏やかで可憐な彼女は、幽霊が見えるのだと言った。 その真偽はわからないまま、しかし俺は自然豊かなその島で彼女と時間を共有する。 蓮池の女霊、ハマユリに見える少女の呪い。そして、消えた彼女の父親。 俺はそうした謎に触れるうち、彼女が何かを隠していることに気付いてしまい――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

papako

63
『ペンギンは空を見あげる』が良かったので、他の作品が読みたくて。この方は叙述トリックというか、いろいろ書かないので、こちらが勝手に騙されるというタイプの作品なんですね。ただ、序盤で大きなヒントがあり、ラストは想像つきます。それでもなかなか楽しめました。普通の日常の謎ときと思わせて、のラスト。ちょっと切ない。しかし骨壷は触れるんだ。2018/12/19

よっち

46
東京のはるか南に位置する咲留間島。夏の間に画家として納得できる作品を描けなければ、筆を折ってこの島に骨を埋めようと覚悟して絵を描く森公一朗が、ミステリアスな雰囲気を持つ志穂さんと出会うひと夏の物語。なぜこのような場所にいるのか、いかにも訳ありに見える志穂さんと、島にやってきた志穂の妹・紫杏たちと交流しながら絵が完成に近づいていく一方、疑惑を深めていく公一朗が見つけてしまったモノの真実。できることなら二人がもっと違う形で出会うことができれば良かったですが、これはこれでこの物語らしい優しい結末だと思いました。2015/07/27

まりも

36
絵を描く為に咲留間島へやってきた貧乏画家の公一郎が、穏やかで可憐な雰囲気を持つ美少女・志穂と出会う事で始まる話。公一郎と志穂が過ごす穏やかな日常や最後の切ない結末から漂う雰囲気は、帯にある謳い文句通り儚さと美しさを感じさせるもので中々良かったと思います。ただ全体的に展開が読みやすく、ホラーミステリーとしてはあまりにも軽すぎるのが難点ですね。もう少し捻りのある展開の方が良かったかな。まぁ、読後感は文句ないので次回作の方も期待してます。2015/06/30

HERO-TAKA

28
季節感のある小説を読みたくなり、表紙の白いワンピースに麦わら帽子のお姉さんと意味深な題名に惹かれ、そして漂う夏の代名詞である「あれ」の匂いを感じて読み始めることに。この作者の著書に触れるのははじめてだが、絵の造詣がある方なのだろうか。日常の謎も含まれているが、どちらかというとひとりひとりの心のあり方が交差する人間ドラマが見物かも。熱い夏、ひとときの冷たさも感じられる、それでも温かくて優しく美しい物語。7月の話であるが、お盆過ぎのこの頃に読んで結果的に良かった。2016/08/18

るか

25
ホラーは怖いので読まないのですが八重野さんということで購入しました。こういうのはホラーと呼ぶのかホラーを読まない私には判断出来ませんが怖い作品ではなく読みやすさもあって一気に読んでしまいました。公一郎、志穂、紫杏以外は殆ど出てこないこともあり人物の把握も簡単で3人だけで十分物語が成り立っているのも凄いと思いました。内容はネタバレにしかならないので割愛。志穂の優しさもよかったが紫杏もとてもいいキャラでした。悲しい話ではありますがそれでも優しさで溢れていてとても素敵なストーリーでした。次回作にも期待です。2015/07/22

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