講談社選書メチエ<br> 中国が読んだ現代思想 サルトルからデリダ、シュミット、ロールズまで

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講談社選書メチエ
中国が読んだ現代思想 サルトルからデリダ、シュミット、ロールズまで

  • 著者名:王前【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 講談社(2015/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 420pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062585040

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内容説明

日本の120年を30年で駆け抜ける! 貪欲な受容と激しい思考。サルトル、ハイデガー、フッサール、ウェーバー、レヴィ=ストロース、フーコー、デリダ、ハーバーマス、丸山眞男、ハイエク、ロールズ、シュミット、シュトラウス……文化大革命の暗黒が晴れたそのときから、中国の猛烈な現代思想受容がはじまった! 日本のたどった道とよく似ているけれど、より切実で熱い思考にあふれたその現場と可能性を、自らも体感してきた中国人研究者が克明に描き出す。知られざる、そして知っておきたい中国がここにある。(講談社選書メチエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

takizawa

11
文化大革命以降,中国がどのように西洋の思想を受容してきたかを丁寧に解説した本。リベラルな思想を社会主義の文脈で捉え直す試みには独特の緊張感が漂うというのが率直な感想(デリダ訪中の際のやりとりなどは特に)。この著者はとても謙虚な人らしく日本人読者への配慮を欠かさない。誠実な研究者なのだと思う。※中国人名にフリガナがあると有り難いですね…。2011/07/18

文公

9
文化大革命後の80〜90年代にかけておこった文化ブーム(文化熱)下の猛烈な現代思想の受容の様子が書かれた力作。ある種の中国現代思想史のような内容になっている。学術的に無味乾燥したものではなく、中国の現代版士大夫とも言える学者・知識人達の、貪欲に知識を吸収し、人間としての尊厳や明日の中国を思う姿勢にはアツいものを感じた。2022/02/27

CCC

7
丁寧でありながら熱気の伝わる語り口で、興味深く読めた。哲学自体に深くつっこんだ話は少ないけれど、非西洋や共産国家、全体主義、専制政治といった独自事情の影響が見れて面白かった。昔は哲学等人文系の論文を書くのに、マルクスの言葉引用するのが常だったという話なんか、とても宗教チックだなと思った。今はそんな事は無いらしい。カール・シュミットが流行だとか(5年以上前の本だけど)。2017/07/07

無重力蜜柑

5
80〜90年代までの中国で西洋現代思想がどのように受容されたかを日本語の達者な中国人日本思想研究者がテーマ別に描く。ゼロ年代はちょくちょく言及されるだけ。毛沢東体制下で思想的な鎖国状態にあった70年代以前の中国では、マルキシズム以外の大抵の西洋思想は反動的ブルジョワ思想と認定されまともに研究などできなかった。80年代から鄧小平の改革開放でこうした状況は変化し、様々な思想が怒涛のように流れ込んでくる。80年代のテーマは近代化とヒューマニズム(文革への反省)。というわけでまずサルトルの実存主義が流行る。2021/10/31

つまみ食い

3
文化大革命から抜け出した1980年代から90年代にかけての中国がいかに情熱的に、貪欲に欧米と日本の学術を吸収しようとしたかが紹介されており、アツい一冊となっている。サルトル、フーコー、デリダあたりが現代思想受容にあたって大物となっていたのは日本と共通しているが、リクールやハイエクが日本よりも存在感が強く受容されるなど日本の欧米思想の受容との違いも興味深い。2022/01/19

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