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内容説明
親日か反日か。統一か独立か。しばしば二項対立で語られがちな台湾ナショナリズムは、日本と大陸中国、冷戦期とポスト冷戦期、米国のプレゼンスの低下と中国の台頭など、長期的かつ複数の視座で整理すると今なお続く東アジア近代のアポリア(難題)として見えてくる。日本人にとって重要な歴史経験でもある「台湾問題」を、詳細に読み直す。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yendows
6
「中華民国/中華人民共和国」という外省人の歴史観(大陸に於ける内線の歴史)と「中華民国/台湾」という本省人の歴史観が、80年代の戒厳令解除とともに始まった「探親」からの流れが「中華人民共和国/台湾」という構図を発生させる。1895年〜1945年/植民地モダニティ。1945年〜1949年/大陸中国との動向に直接的に…。1949年〜2000年前後/冷戦モダニティ。〜1895年/清朝モダニティ。2000年前後〜/大陸と台湾が緩やかに繋がる≒清朝モダニティ。台湾自身だけでなく大陸から日本から見た台湾を網羅。いい。2016/06/13
ドウ
4
台湾で中華人民共和国とは異なる国民=国家が形成されていく歴史を、東アジアの地域的特性や構造的要因から論じる本。まとめ方から明らかだが、この本は少なくともナショナリズムについては論じていない。以下気になったこと。①1949以降の上からの国家形成は理解できたが、下(社会)からの国民形成および共同体を形成する言説の再生産が描かれていないと思う。それは「台湾政治史」とは呼べるが、「台湾ナショナリズム」とは言えない(多義語なのだから先行研究を踏まえた定義をしよう、ということです)。2016/10/08
unpyou
1
ある意味、台湾植民地時代の肯定的側面を取り上げたといえる映画「KANO」を観たのを受けて、台湾の近代を巡る歴史、思想史を整理したこの本を読んでみた。一般に中韓と異なり台湾は親日であり植民地近代にもノスタルジーを持っている、という風に日本では理解されている様に思われるが、戦後に大陸から渡ってきた中華民国政府の戒厳令体制下における反感や、本省人と外省人といった台湾特有の出自を巡る分断、そして冷戦構造下での大きな振れ幅といった複雑な因子の働きを無視して台湾のナショナリズムを理解する事はできないのだなと分かった。2015/02/17
hirohiro
0
台湾とは何なのか。旅行途中にふと疑問に思い、書店で手にした。人種や文化のモザイクを略述しながらも、締めの部分でより巨視的な観点から台湾、ひいてはアジアを思想を織り交ぜながら眺める。2015/02/24
Umoga
0
日々存在感をまして行く大陸中国とどう向き合っていくか考えさせられる今日。親日でもあり反日でもあるうる台湾との関係をより深めていくことは、大陸中国と渡り合うためにたいへん重要なテーマのひとつだと思ふ。2012/09/23
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