内容説明
「すべての出来事は、あらかじめ決まった因果関係により、必然的に起きている!」 というのが運命論者である。そんなバカな、と思うか、そうかもしれないと納得するか、人類は運命論・反運命論に分かれて論争してきた。これは、じつは、過去・現在・未来を問い直す時間論であり、因果関係を見直す論理の問題でもある。運命論をスリリングな哲学として展開する快著!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミズグ
9
あるようにあり、なるようになる。私の人生指針になる言葉となった。2016/01/04
オブ犬
1
運命論というものを論理的、哲学的に考察した一冊。ちょっとボクには難しく追いきれなかった。ロンドン空襲や自分の人生が書かれている本など、具体的な挿話のようなものは興味深かったんだけど。最終的な結論も曖昧にごまかされた感があるが、ちゃんと論を追えば納得できるのか…?2016/05/11
飛燕
0
運命論も反運命論も、運命(まさにこの現実)を論理(言語)、様相、時間によってうまく捉えることができないが、その捉え損ねの反復運動が運命である。みたいな感じ?2017/12/18
monado
0
入不二基義の著作の中でも、よくわからないというか、語りえぬことを語ろうと頑張っている感がある。特に中盤の論理展開は積立が多く難解。エピローグまで読むと一瞬晴れやかな気持ちにはさせられるが、論理と論理の中間の論理という摩訶不思議な結論にもやもやする。2015/12/01
tanukiarslonga
0
運命論というのも言葉をもって生まれた人間の運命なのか。読んでるうちに不思議な感覚に襲われる。 2015/11/26