メディアワークス文庫<br> 妄想ジョナさん。

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メディアワークス文庫
妄想ジョナさん。

  • 著者名:西村悠【著者】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • KADOKAWA(2015/08発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784048708746

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内容説明

これは、自らの妄想と現実の区別がつかない大学生 『僕』 の物語だ。大学一年生の春、恋する僕は確かに幸せだった。憧れの人が、自分の妄想の産物だと気付くまでは。大学二年の秋、傷心から立ち直れない僕の前にひとりの女性が現れる。その名はジョナさん。彼女もまた僕の妄想の産物だ。驚いたことに彼女は、僕を妄想から解放すると宣言した。 自らの妄想に導かれ、壮大な脱妄想計画が幕を開ける! 大学キャンパスがロンドンに変じ、ラブホテルが魔王の城と化す、妄想にまみれた東京多摩市で展開する、騒々しくも切なく、悲しくも情けない恋の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむー

33
いかにもラノベなノリで軽快な雰囲気にはしてるが、醒めた目でみてしまえば「病院いけよ」レベルの主人公が、妄想であることを承知のうえでその妄想“ジョナさん”に心を惹かれていくというひたすらイタいばかりな物語。『もっとがんばりましょう』。最終的に主人公が現実に適応してゆく過程も、実際に主人公の手を引いたのは現実の砂吹や安藤であるのが事実。ラストはせつない別れからの素敵な思い出に持っていって「これからがんばるよ」な感じだけど、主人公って何も困難を乗り越えていないんだよね。まぁそこまで求める作品ではないか(笑)2014/08/29

シュエパイ

13
妄想に溺れ、孤独な日常に沈む大学生のもとへ現れた新しい妄想は、日常に帰るための手助けを宣言した。と、読み終えて、いくつもの妄想たちの言葉を思い起こせば、ずっとずっと彼は、救われたかったんだって、はっきりわかる。だから、さよならはつらいんだろうけど、きっとハッピーエンドなんだろうなぁって、ぼんやり思うのです2011/09/25

ころん

11
ジョナさんが可愛すぎる…!この一言に尽きる。妄想癖のある主人公の妄想によって生まれたジョナさんと、妄想の世界からおさらばするために頑張る話。どこまでが妄想なんだろう…?と思いつつも、ジョナさんに関することは全部妄想なんだよなぁ。ジョナさんと正反対な安藤さんや、掴み所のない砂吹、推理小説研究会会長坂居など、妄想じゃない周囲の人達も憎めないキャラばかりで面白かった。ラストはちょっと切なくて、この作品にすごく合ってたと思います。2011/10/06

うらら

9
すっごく感動。わりとよくあるテーマで展開は真っ当に王道。過程が丁寧で、特に終盤の展開が見事で胸を強く撃たれる。明るい雰囲気で読みやすく、緩急が効いてる。視角的な心情描写?(風景描写とは若干違う気がする)が上手いとでもいいましょうか、自分と作者の感性が似てるのか。現実を生きる勇気をもらえる作品、でも妄想に対して力強く肯定もしてくれる。空想に逃げる者の成長物語として、そして恋愛物語としてとても素敵でした。この”答えを捻り出した感”がスッキリします。とにかく素晴らしいの一言です。面白かった!2012/04/22

chi.

8
現実に存在しない妄想の想い人との切ない恋と、主人公の成長を描いた物語。妄想と現実が混在していて、序盤はなかなか読み進めるのが大変だった。ジョナさんによる妄想撃退プランのあたりから主人公が現実に向き合い始めていったので良かったなと思う反面、妄想であるジョナさんとのお別れが迫ってきているというのが切ない。いつか主人公が子どもにジョナさんの話をするという願いが叶えられますように。2020/04/13

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