内容説明
敗戦の焦土から立ち上がった日本人は、いかにして戦後の日本をつくりあげたのか。東京裁判、安保闘争、高度成長、美智子妃ご成婚、新幹線開通、東京オリンピック、大阪万博、バブル崩壊……。本邦初となる貴重な証言をまじえ、昭和・平成70年間の歩みを超豪華執筆陣が描く。月刊「文藝春秋」2015年1月号の大特集を文庫化。高倉健「最期の手記」も特別収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
30
戦後のトピックを拾いながら時代を振り替えることができました。当事者たちの証言がかなりあり、そこの部分が特に興味をもって読めました。2023/01/14
田園の風
7
東京五輪から第一次オイルショックの間が戦後日本に最も活力があった時期だとある。この本の表紙、東京五輪の開会式のものだろうか、まだお若い美智子妃殿下の表情は希望と活気に溢れている。当時日本は明治以来、二つ目の坂の上の雲を見上げ歩いていたのだろう。池田首相の所得倍増計画は、大蔵省の官僚下村治氏の経済政策が元となったと言う。それにはIMF、GATTによる経済の世界的拡大、石油の安定供給により年率10%の高度成長が可能とされていた。それ以降日本は1973年の第一次オイルショックまで経済戦争で連勝を続けたのだ。2016/10/09
まるこ
4
戦後に起こった出来事を関係者が振り返る回語録。当時の雰囲気が伝わってくる。 三島由紀夫の介錯を務めた男性が登場。ドキドキしたな。2015/09/04
ひろしたかはし
4
戦後70年の今年、このタイミングで何か読まなければ・・・と思い出会った本。戦後から今までの出来事が政治、経済、スポーツなどジャンルを問わずその出来事の側にいた人が語りかける良い企画本。高倉健に始まり東京五輪、田中角栄、長嶋茂雄といった稀代のスーパースター、グリコ森永事件やオウム真理教など世間を騒然とさせた事件などバラエティーに富んだ内容に改めて歴史をかんじることができた。2015/08/18
のづる
1
美智子様ブーム、新幹線開通の裏話、玉音放送、A級戦犯合祀…昭和をギリ生きていない私にとってトピックスとしてしか知らなかった当時の出来事を、実際に経験した当事者の語り口で綴っており当時の雰囲気がリアルに伝わってきた。激動の昭和があったから、わたしたちが生きている今がある。知れて良かったし、読んでよかった。重いテーマだけじゃなく、テレビの普及やボウリング、よしもと、ゆとり世代等ライトなテーマも多々あり興味深かった。素直に読んでよかったと思えた本。2017/04/24