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内容説明
従来、“組織の敗因”を説明するのによく使われてきたのが、「リーダーに問題あり」とするリーダー原因説であった。戦国時代で言えば、戦国大名個人の問題と断じてきたのである。それは一面の真実なのだが、では世に名将と謳われた者、圧倒的な権威者、有能な二世、将来を嘱望された重臣など、本来「敗れるはずのなかった者」が敗れたのは一体、なぜなのだろうか? 本書は、強大な戦国大名の“政治力”が失われていく過程を考察し、現代にも通じるリーダーが犯しがちな失敗の教訓を導き出す。「武田勝頼の致命傷」「足利義昭のしぶとい首」「織田家臣団の有能ゆえの危険な未来」「柴田勝家が秀吉に勝ったかもしれない可能性」「自前の勢力をつくれなかった石田三成」「『重心』に参加できなかった小国の悲しい運命」「なぜ秀頼は豊臣家を守れなかったのか?」など、彼らが激動の時代に滅亡の道を歩み、天下を取れなかった理由がここにある!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
125
歴史好きの私には堪らない1冊。戦国時代に必要な個人の政治力として、体力・気力の充実と、人気・信頼感を指摘し、武田勝頼や柴田勝家、豊臣秀頼らの敗因を分析していく。武田勝頼の戦勝で権威を保つ必要性と、北条との同盟破棄という失策。長篠で将校を多数失うが錬成も引抜きも出来ず軍の弱体化に繋がる現実。曖昧な決意で西軍の将帥となり、領地の大部分を失った毛利輝元。大東亜戦争の終戦や、現代の政治、会社組織にも繋がる。リーダーは状況を把握を把握し、断固とした勇気を持ち動く。周囲への気配りも大事。だからこそ人の上に立てるのだ。2015/09/19
mazda
34
関ヶ原における徳川家康と石田三成の戦いに関して、東軍が勝つにいたった理由として、それそれについた武将たちの心理的なものがあるということであった。つまり、東軍の場合「家康」についたのであって、西軍は「豊臣がバックにいる石田」についたということで、石田三成そのものに全身全霊ついていくことはない、というロジックでした。確かにそういう一面はあっただろうな、と思います。真田家は反徳川で戦ってきましたが、それが彼らにとって不幸だったのかも知れません。今日の国防を考える上でも、なかなか興味深い内容です。2015/09/29
金吾
21
4つの事象等の何故を政治力のフィルターを咬ましながら書いてます。平易でわかりやすいですし、近代に対比しているのもイメージアップがしやすいと感じました。信長包囲網をこうすればいいとの話は当時の状況からして机上の空論かなと思いました。2024/02/16
maito/まいと
18
日本の戦国時代、なぜ‘彼ら’は滅びの道を進んでしまったのか?よくあるリーダーの能力に理由を求めるのではなく、配下(スタッフ)や組織に焦点を当て、本当の滅んだ原因を探っていく一冊。武田・足利(義昭)・柴田勝家・関ヶ原での西軍・そして豊臣家を取り上げており、状況の分析はもちろん、歴史研究ではタブーとされている「if」にも挑み、滅亡につながった事項での他選択肢を検討していく箇所もある。著者の思いも色々込められており、ただの読み物としてだけではなく、リアルな教訓としても読み進められる、厚みのある内容だ。2014/06/06
岡本
15
武田勝頼、足利義昭、石田三成、柴田勝家、豊臣秀頼などの戦国時代の敗者として書かれる武将達を研究・分析した一冊。単に歴史書ではなく現代や近現代の状況や人物と照らし合わせる事で自分自身の身のこなし方を学ぶ事も出来る内容です。副題にもある通り政治力の部分に重点を置いているので戦国時代の政治を知る事も出来ますね。2014/09/18
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