内容説明
描かれたものを顕現できる魔法の“絵画”。作者の少年トルフカと女剣士サリは、“絵画”回収の旅の途中、少女ユミナに国王との戦いに協力するよう要請される。自分の能力を利用したいだけと警戒するトルフカだが、亡き父の遺志を継ぎ、反乱軍を率いるユミナの真摯な姿に、次第に心を動かされて……。第11回C★NOVELS大賞特別賞受賞の本格異世界ファンタジー登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
深青
15
描いた絵が具現化するという不思議な力を持った少年の話。力を持っているために争いに巻き込まれ、傷付き絶望した少年。争いに使われる絵を回収すること生き甲斐に生きていた。そんな彼と一緒に旅をする女剣士がある国で反乱軍を率いる少女と出会う…!良かったー!魅力的な魔法。出会いと傷ついた少年が立ち直っていく様子。ドキドキする戦闘シーン。切なく悲しいシーンもあれど、面白かったです。彼と女剣士の旅はまだ続くようですので、ぜひ続きも読みたいです!2015/08/19
月華
4
図書館 思っていたより重いお話でした。なんでもできてしまうということはかなり怖いことでは、と思いました。2016/12/21
二藍
3
タイトルに惹かれて。描いた絵を具現化できる特殊な力を持った少年トルフカと、彼につき従う女剣士サリ。かつて描いた「戦争」のための絵画群をこの世から消すため、終わりの見えない旅を続けているふたりの物語。個人的には、トルフカくんみたいなちょっとひねたショタはかなり好きだし、マータさんみたいな純情悪女もきらいじゃない。自我と肉体を得た絵画と、その創造主トルフカの関係はなかなか真に迫ってせつなかった。幼い肩に背負ったものが重すぎるにもかかわらず、必死に前に進もうとするトルフカくんいとしい。応援したい。2015/11/05