創元推理文庫<br> 落下する緑

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創元推理文庫
落下する緑

  • 著者名:田中啓文【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 東京創元社(2015/07発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488475017

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内容説明

ジャズバンド、唐島英治クインテットのメンバー、永見緋太郎は天才肌のテナーサックス奏者。音楽以外には関心を示さないのが玉に瑕だが、ひとたび事件や謎に遭遇すると、フリージャズを奏でるように軽やかに解決していく。反対に展示された絵画の謎、連綿と受け継がれたクラリネットの秘密、消えたトランペット奏者の行方など、永見の推理は――。鮎川哲也も絶賛した、著者のデビュー短編「落下する緑」にはじまる、洒脱で軽妙な本格ミステリ連作集。各エピソードの雰囲気に合わせ、著者が自らチョイスしたジャズCD、レコード紹介のおまけ付。/著者あとがき=田中啓文、解説=山下洋輔

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

46
ジャズ・サックス奏者の永見さんの娘さん?かもと思える高校生の物語を、月刊小説誌で読み、父親?の事が知りたくなり、読み始めました。 著者のデビュー作のようです。 まだ若い独身で、細かな事に無頓着な人。 彼のバンマスである唐島さんが語る、様々な場面で起こった不思議を、永見さんが独特の感性で解き明かす短編集。 ジャズの知識がないので、そちらの面での面白みは理解できていないのですが、音楽として、とても興味深く、奏者達の素晴らしさは伝わってきました。 2015/02/22

ふじさん

22
「本格推理」入選の表題作をシリーズ化した、第一短篇集。著者の単著を読むのは初めてだったが、良い意味でイメージと異なる手堅く纏まったミステリで、一切の不安無く頁を捲れた。独自性の面ではやはり、著者自身の経験が存分に活かされたジャズ・ミュージシャンの描写が秀逸。国籍も文化も善悪すらも超え、音楽というただ一点通じ合える部分を持つ人々の空気感、そこへ浸透していく探偵役の推理は心地好かった。天才肌の名探偵は「如何にも」な造形だが、音楽家という背景を負うと何となく納得感も出るのが面白い。個人的な白眉は「遊泳する青」。2021/12/21

yumiDON

21
ジャズバンドに所属するテナーサックス奏者の永見が探偵役ということで、音楽の世界で起こる日常の謎といったところの連作短編集。雰囲気がどこか小洒落れていて、どこからかジャズのナンバーが聞こえてきそう。ミステリーとしてはライトな部類なだけに、気軽にいつでも読めるフラットな物語だ。犯人の執念深さに思わずため息をつく「揺れる黄色」や結末が思わず微笑みたくなる「遊泳する青」、読んだ後爽快感を感じる「挑発する赤」がお気に入り。2022/08/06

kokada_jnet

21
ジャズ・ミュージシャンが探偵役の連作短編集。なかでも「砕けちる褐色」が面白かった。「一緒にセッションすることで犯人を探しだす」!2018/10/12

kochi

19
日本を代表するベーシスト片桐の時価3000万円はするウッドベースが楽屋で壊された。若手テナー奏者の永見は、性格に難があり敵の多かった被害者と容疑者達のジャムセッションに無理やり参加し、犯人を突き止めようとする。「ひぎゃおろ…ろろ…べぶる…、ぷっきょおおおお…、ぎゃおおおおっ」(これ、サックスの音f^_^;)「砕けちる褐色」ジャズプレーヤーが探偵役のミステリなどかってあっただろうか?自身テナーを演奏し、ジャズファンである著者だからなし得た短編集。音楽ファンは読むべし。傑作です。2015/02/21

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