光文社新書<br> 教育という病~子どもと先生を苦しめる「教育リスク」~

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光文社新書
教育という病~子どもと先生を苦しめる「教育リスク」~

  • 著者名:内田良
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 光文社(2015/07発売)
  • お盆休みの読書に!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/17)
  • ポイント 175pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334038632

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内容説明

学校教育の問題は、「善さ」を追い求めることによって、その裏側に潜むリスクが忘れられてしまうこと、そのリスクを乗り越えたことを必要以上に「すばらしい」ことと捉えてしまうことによって起きている! 巨大化する組体操、家族幻想を抱いたままの2分の1成人式、教員の過重な負担……今まで見て見ぬふりをされてきた「教育リスク」をエビデンスを用いて指摘し、子どもや先生が脅かされた教育の実態を明らかにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ムーミン

74
一担任、一顧問として子どもたちに向き合っていたころの自分と、立場が変わって子どもと教師の向き合い方をもっと広い視野で見ている今の自分とでは、随分熱の入る部分が異なるのを感じます。先生方の純粋な子どもたちへの愛情を大事にしつつ、教育の本質のところがきちんと大切にされるよう、管理職や俯瞰的に見える立場の人間は、これまでの時代以上に感覚を磨かなければならないと感じます。2021/03/05

へくとぱすかる

69
読み始めてから、途中でやめることができなかった。それほどまでに「教育リスク」は衝撃的である。「子どものため」という言葉があれば、すべてOKになってしまう構造は、学校の中にとどまらない。社会全体の問題であり、社会が「学校化」していることの深刻さを表している。「教育」という建前があれば、死亡事故や暴力も、世間はなぜか軽減して見る。いや、見ているのは、われわれ自身であり、自分が問われているのである。けっして印象論ではなく、統計としての数字を基盤にして、余り知られていない事実を浮かび上がらせた点に注目すべきだ。2022/06/15

63
「子どものため」を建前に教育の暴走が止まらないことを、具体的な数字(エビデンス)を基にして論じている。組体操、2分の1成人式、部活動顧問の負担、スポーツ事故というテーマについてのリスクを示していて興味深い。「つきもの論」で思考停止をするのではなく、エビデースペースで教育を考えていくことが大事だと学んだ。2022/01/03

ネギっ子gen

58
【子どもが健全であるためには、指導者たる教員もまた健全でなければならない】教育社会学者がエビデンスに基づき、学校教育における子どもと教員のリスクについて問う新書。<教育という「善きもの」は善きがゆえに歯止めがかからず、暴走していく。「感動」や「子どものため」という眩い教育目標は、そこに潜む多大なリスクを見えなくさせる。当の活動が内包する心身のリスクは、非教育的だからこそ生じるものである。だから、本書のテーマである「教育リスク」という言葉には、「教育だからこそ見えなくなるリスク」という意味を込めている>。⇒2022/04/18

壱萬参仟縁

49
重要なのは、教育に関連するリスクであるからには、リスクが想定されるのは、子どもだけに限らない(4頁)。人間ピラミッドの10段と11段の土台では、4段目の負荷が最も高いようだ(54頁)。人権侵害の運動会ならケガは必至。健康を破壊する運動会ならやめてしまえ。組体操の責任者は、教委ではなく校長に責任がある(60頁)。感動ポルノ:ステラ・ヤングが健常者の利益のために、障害者を感動の対象としてモノ扱いすること(2分の1成人式を受けて、109頁)。2015/10/07

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