内容説明
20世紀初頭、フランス――。百貨店を経営する裕福な一族の娘・ミシェルは、社交界デビューを目前に控えていた。両親をなくしているミシェルにとって、後見人は冷酷な伯母夫婦。厄介払いのための結婚をさせられる日も近いと知ったミシェルは、ずっと手紙を交わしていた「三日月伯爵」に会うため、パリに行く決意をする。顔も知らない彼を捜しだせるのか…!? 黒猫と手紙が導く奇跡の恋物語。
目次
プロローグ
第一章 仔猫と黒の紳士
第二章 最後の手紙と贈り物
第三章 花の都と黒猫館
第四章 甘い帽子とパンペルデュ
第五章 光と影と天使の選択
エピローグ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
48
この時代のフランスのお話で日本人が出てきて驚きました(笑)2025/02/20
陸抗
19
父親を亡くし、伯母に修道院に入れられたミシェルの唯一の楽しみは、「三日月伯爵」から届く手紙のみ。修道院が学園に変わり、生活が一変しても続く手紙のやり取り。足長おじさんを予想していたけど、まさかのからくりが隠されていた。20世紀の初頭、まだまだ女性が自由に動き回るのは難しかったのかな。学園内では現代とそう変わらない生活をしてたのに、卒業したとたんに伝統にがんじがらめになってるから。不自由な中で猪突猛進なミシェルにハラハラしつつ、自分の特技を生かし、目的の人にも会えた結末は良かったと思う。2022/03/23
ぐっち
15
カバー絵が可愛すぎて、読む前からハードルあげすぎたかな?黒髪メガネも黒猫も大好物なのですが、三日月伯爵さまがちょっと切なかった。2015/05/30
紅羽
12
手紙のやり取りで育まれる想い。とても素敵だなと思いました。手紙のやり取りのみの憧れの人と、最近出会った帽子職人の男性。その間で揺れるヒロインに迫る遺産目当ての従兄との婚約。展開の読みやすい王道ストーリーは安心して楽しめます。照れ屋さんで甘党なエリオットが可愛かったな(笑)2016/03/17
U
9
表紙がかわいい! 出てくる小道具やお菓子がかわいくて美味しそうで、パリ〜って感じがして幸福でした。マルシェとか。パンペルデュ作りたくなる。回想の中のちいさなむくれるレディがかわいい。やさしい終わりだけれど、セルジュがせつなかったなあ。序盤のお友達ふたりが好きだったのでもっと出番がほしかったかも。穏やかに清く健やかな女の子のお話でした。2015/09/08