幻冬舎単行本<br> 認知症・行方不明者1万人の衝撃 失われた人生・家族の苦悩

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幻冬舎単行本
認知症・行方不明者1万人の衝撃 失われた人生・家族の苦悩

  • ISBN:9784344027770

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内容説明

認知症による徘徊などで家を出て、
そのまま戻れず行方不明になる人が、年間1万人もいた!

悲劇はすぐそこで起きていた。
社会を動かした「NHKスペシャル」待望の書籍化。

放送をきっかけに、認知症で身元不明の女性が約7年ぶりに家族と再会。
国や自治体が対策に着手するなど、社会を動かしたNHKスペシャル「“認知症800万人”時代 行方不明者1万人~知られざる徘徊の実態~」を書籍化。2014年菊池寛賞受賞番組。

日本人にとって、国民的な病のひとつとなっている認知症。今や65歳以上の4人に1人が、認知症とその予備軍だ。また、認知症やその疑いがあり、徘徊などで行方不明になった人は年間およそ1万人となる。

本書では、認知症による徘徊で行方不明となっている肉親を捜し続ける家族の苦しみや、身元を確認する仕組みの課題などについて取材。
超高齢社会に突入した日本で、誰もが当事者となり得る問題について、警察・自治体・家族への膨大なアンケートから分かった知られざる実態と解決策を提示する一冊。

認知症の人を介護する家族に向けて、医療・介護の専門家が教える認知症ケアのポイントも丁寧に解説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nyaoko

66
認知症の行方不明者を搜索、保護する事例として挙げていた韓国の対応はとても効果的だと思った。ただ、今の日本では難しいだろう。一昔前だったら近隣の住民同志の顔が分かっていた。「あの人誰?」と聞けば誰それの家族だと返ってきたものだ。しかし、今では近所付き合いも希薄になり、家族も孤立化し、お年寄りが歩いていても誰も気にしない。自分には要介護者がいると周りに発信する事はとても重要だ。家族が出来ることのポイント解説はとても参考にるので、覚えておかないといけない。いつか来るかもしれないその日のために。2016/03/26

壱萬弐仟縁

41
認知症の症状が進むと、言葉を交わすことはできない(3頁)。やだなぁ。軽度認知障害は4百万人に及ぶ(22頁)。認知症の行方不明を把握する公的機関がない(34頁~)。認知症:脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなったりして、物忘れが起こり、生活に支障(54頁)。認知症専用ロボットの開発が追い付かない。テクノロジーが社会問題の深刻化に追い付かないのが現状とわかった。警察だけに頼ることはできないし、期待しても仕方ない。私は警察に不信感を抱く者の一人だからだ。2015/09/17

シュラフ

32
認知症の老人が徘徊することで行方不明となってしまうという現実。いまの世の中で、こんなことありえるのかという驚き。すべては行政と警察の無策による人災のように思える。コンピューターによるネットワークがこれだけ発達した時代なのだから、共通のデータベースをつくれば解決できる問題であろう。ずいぶんいい加減な話である。またもうひとつの問題が個人情報保護法という壁。この法律が行政と警察を臆病にしている。法律なぞ解釈次第でいかにもなるのに、なんたる怠惰であろうか。一家の一員を急に失った家族の辛さはいくばくの思いだろうか。2017/12/24

はなはな

29
認知症の父が行方不明になってから4カ月が経ちます。夏の暑い日だったし、恐らく無事ではないだろうとは覚悟しているものの ほんの少しの希望を諦めるわけにもいかず。同じような思いを抱える人がどのように折り合いをつけているのか知りたくて読んでみましたが、やっぱり折り合いなんかつけられないものなんですね。無事を祈る気持ちと、早く見つけてあげて ありがとう言ってちゃんと送ってあげたい気持ちとがごちゃまぜになってます。2015/11/04

G-dark

21
認知症の夫が行方不明後、遺体となって発見されたイサさんという女性が語る内容がとてもショッキング。夫とはよく写真を撮影した。ところが夫の死後、遺品を整理していたら、夫の顔だけが黒く塗り潰された写真が次々に出てきた…と言うのです。「異様な写真を前にイサさんは自分を恥じたという。夫は、認知症となった自分自身が許せなかったのではないか。なにも気づかなかった自分は妻として失格だーー。唯一残った写真を見るたびに今も涙があふれてくるという」 失格だなんてとんでもないです。奥さんが悪いんじゃない、病気が悪いんですよ…。2018/09/05

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