角川文庫<br> 夢の虐殺

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角川文庫
夢の虐殺

  • 著者名:森村誠一【著者】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥330(本体¥300)
  • KADOKAWA(2015/07発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041365045

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内容説明

勝田慎一は学生時代に登った北アルプスのK岳の登攀に挑むことを決意する。ベルトコンベアで運ばれているかのようなサラリーマンとしての生活と、夫を理解しようとしない妻のいる家庭から脱出するためだ。山小屋の主・深野周作の生命を賭けた支援のもと、ザイルパートナーと共に氷壁を登る男にふりかかる試練と、その意外な結末とは!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Taito Alkara

8
読みやすい短編集でした。昭和四十年代に書かれたものだけれど、全然違和感なく読めました。こういう作品には力を感じる。2016/05/18

MIKETOM

5
表題作。一度は諦めた夢を再び取り戻すために全てを捨ててやってきた男。もう一人同じ夢を追った老人がいた。老人は男を全力でサポート。男が危機に陥ったとき、老人は自らの命を投げ出して支える。男は二人分の夢を背負い前人未到の領域に踏み込むが…。ラストを人間の弱さと言うにはあまりにも酷だろう。しかし、それでも老人の夢を潰したのは事実だった。これはなかなかの傑作。他、人間心理の異常性から発した殺人を書いた六編。近所の主婦に入り浸られ、昼食夕食からコンドームまでタカられた隣家の主婦が殺意を覚える一編はやや笑った(笑)2021/04/29

コマンドー者

2
昭和40年代に書かれた短編作品を集めた作品集。本格志向ではなく、サラリーマンの出世競争、社内団地内での社員妻のヒエラルキー等をモチーフにした企業社会残酷物語のサスペンス作品が主体。いずれもブラックな救われないオチが炸裂するこの時期の森村氏らしい企業社会に対する強烈なアンチテーゼが感じられるものだ。2019/06/23

みい⇔みさまる@この世の悪であれ

2
☆×3.0…会社の問題等を深く表現している作品ですが、かなり暴力表現が多いので薦めません。私も表情が引きつりそうになりました。苦手な人は該当シーンは読み飛ばすことを推奨します。ただし、表題作は実に優秀な作品です。ミステリー?な作品ですけれどもね。人の弱さ、と言うのが最後に出ている作品です。そしてそれは同時に檻の中への陥落、だと言うこと。この作品もそうですが不条理な作品ばかりです。耐性のない人は読んじゃダメ。2012/04/18

山小屋研究所

1
昭和40年代森村初期の全六篇を収めた短篇集。不気味で残酷な作品が中心で、どれも救いのない結末。まぁ森村作品にはそういうのが多いですけどね。表題作のほかに「高燥の墳墓」「派閥抗争殺人事件」「侵略夫人」「殺意の造形(ヘアー)」「人間溶解」ですが、人間の狂気がテーマじゃないかと。どれも尋常ではない精神状態の人が登場しますから。どうイカレているかは読んでのお楽しみってことで。

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