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内容説明
ヨーガの歴史と思想のすべてがわかる決定版。身体の操作により精神の究極の解放を目指す。悠久のインド文明とともに生まれ、現代セレブたちに愛好されるまでに世界的ブームとなったヨーガ。豊饒にして混沌たるインド思想を通底する特異な身体観とその背景にある哲学的思弁の本質を、インド思想史の専門家の立場からわかりやすく解説する。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kana
36
まず驚いたのはその起源がインダス文明にまで遡ること。ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教と宗教の枠を超えて重視されていること。宗教的な側面があることは知っていたけれど想像以上にスケールが大きくて、その普遍的な価値を再確認できました。朝晩のヨガストレッチがめずらしく半年近く続けられていて、身体の調整だけでなく心を整えるのにとても役立っている実感があるので、もっと深く知りたくなり読んでみたのですが、大きな歴史の流れと思想的な立ち位置がわかりやすくまとめられており、期待通りの本でした。もっとインド思想が知りたくなる。2021/06/05
出世八五郎
14
リグ・ヴェーダはカイバル峠を越えたアーリア人がバーラトに持ち込んだものであり、ヨーガに関する記述はヴェーダその他に見当たらず、ヨーガはインド土着のものと推定されている。そして、インドでヴェーダとヨーガが共にインド文化の礎として止揚された(?)。本書は人名やヨーガの流派などたくさん紹介されているが、それらの名前は覚え難く、読書も中々進まない。2017/12/11
nizimasu
9
これは実に興味深い内容。どうしてもイメージとしてシヴァを最高神としてブラフマンとか、圧倒的にヨガはヒンドゥー教のイメージと繋がっていたんだけど、どうも違うらしいというのが浮き彫りになる。その身体技法としてのヨガは後に仏教やジャイナ教にもつながるのだけれど、それとは別にインドの土着的な文化として機能していたというのは目からウロコだ。というだけに、宗教性を帯びることもそうでないことも可能な訳でその極端な例がオウムとも言える。他にもビートルズがハマったマハリシとかOSHOなんかの現代的なグルの紹介もある2015/04/19
えりっくま
4
ヨーガの歴史の概説。 現在の日本・その他多くの国でもヨーガは体調を整えるフィットネスの一種として消費されており、その精神性は見落とされている。 この本はインダス文明までさかのぼるヨーガの歴史を概説しながらヨーガの真髄を説くと共に、現代社会とヨーガの関わりの具体例としてシンガポールでの状況を取り上げる。 レポートの課題図書だったので読んだというのがきっかけだが、興味深かった。2011/07/31
ミッツデラックス
3
ヨーガの起源から発展まで細かく書かれている。土着文化とアーリア文化の融合によりヨーガが形作られていった、という部分の考察が面白かった。現代でヨーガを普及、発展させた人物にも触れられているが、そこでは商魂の逞しさばかり感じてしまった。細々と個々人が取り組むといった姿勢がヨーガのあるべき姿なのかな、と個人的には思った。2018/04/13
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