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内容説明
「義経」の物語は、どのように生まれ、そして時代とともに変容していったか。大国主から鬼の国に至るまで、物語の基層を探る旅! 一篇の御伽草子『御曹子島渡』を手に携えて、英雄・義経の物語をめぐる旅が始まる──。『古事記』の大国主神話、吉備真備入唐譚、坂上田村麻呂と悪路王、鞍馬寺の毘沙門天信仰、陰陽道、蝦夷ヶ島などなど、古代から近世までを縦断する義経物語の遍歴を検証し、跡づける冒険的力作! (講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
56
義経が兵法書を手に入れるべく鬼の住む島へ渡る「御曹子島渡」。その背景に何があるか、どういう形でこの話が成立したのかを論じた一冊。義経の冒険譚の背後にトポスとしての鞍馬、京都や東北、蝦夷。簠簋内伝や野馬台詩。吉備真備の入唐といったキーワードを元に、そこに如何に豊饒な世界観が横たわっているかが認識させられる。中には話の内容を広げすぎるような部分も見受けられるが、その内容とそこへの繋がりもまた面白い。中世の神話とか御伽草子は語彙一つとっても独特な魅力があるので、それを解説した本書もまた独特な魅力が感じられる。2021/05/01
こうず
2
義経北行伝説の本だと思って買ったら違った。御伽草子『御曹子島渡』がいかにして誕生し、変移してきたのかという論考。たとえば神話というものはその物語を伝えてきた民族の事情や歴史が反映されているとよくいうが、若き日の義経の冒険物語も、日本神話や吉備真備入唐譚などを素材にしつつ当時の日本人の蝦夷観・北国観を語るためのシステムだった可能性があると。であるならば、義経という英雄への仮託を経る事で中世の宗教観・地理観などを伝える『御曹子島渡』は、確かに神話と言い得るのかもしれないと思った。2015/07/22
かわくん
0
物語の変容についての考察。義経の伝説は、私たち岩手の人間にとっては北行伝説が一般的だ。しかし、この本で述べられているのは義経が異界を巡り、兵法書や宝物を得る話だ。異界に行くという話自体は義経以前からあり、それがどのように義経の話になり、内容がどのように変化したのか。論考は少し難しい。さまざまな出典を明示しており、それは研究者としては当然のことと思うが、歴史や民俗に興味ある私にとっても煩雑な話に感じてしまう。当時の都の人たちの蝦夷地に対する認識の変化をもう少し突っ込んでほしかった。2013/01/07
onepei
0
変容する物語。2012/12/01
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