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内容説明
戦前期、「近代」を問う日本の知識人たちは何を思想的課題とし、何を思考し続けていたのか。田辺元の「弁証法」と保田与重郎の「イロニー」を二つの極に、三木清の「人間学」・萩原朔太郎の「デカダンス」の思想を媒介項とすることにより戦前期昭和思想の思想地図を大幅に書き換える。同時に、ハイデガー・ベンヤミンらと同時代の思想的営為として世界の哲学思潮の中に戦前期昭和の思想を位置づける画期的著作。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
24
異なる文化圏の文脈で、同時代に同じ問題意識を持っていた。ポストモダンが退潮した中で、19世紀後半に台頭した現象学・解釈学を再解釈する、比較哲学史と呼ばれている動きが出るのは理解できます。田辺元は、ヘーゲルの観念的弁証法とマルクスの唯物論的弁証法の異同を分析して、シェリングの悪論とカントの個人的人格論を取り込んだ自身の絶対的弁証法が、ヘーゲル・マルクスの弁証法よりも優れていると主張します。他方、保田与重郎のイロニーとは、理念(思想家)と実践(大衆)とのギャップを、亀井勝一郎のように、真面目に埋めようとしない2018/04/24
無重力蜜柑
5
一切頭に入って来なくて驚く。弁証法とイロニーという通常は対立的と思われている(らしい)思想が、田辺→三木→保田という経路を辿れば意外な近さがある(らしい)ことを明らかにし、日仏独の比較哲学史を展開するというのが本書の主張(らしい)。「らしい」としか言えないのは、文章が本当に頭に入って来なかったから。「○○の影響を受けた/××に師事した/□□に寄稿しから△△派」という、人脈や学派的な系譜関係から全てを説明するゴシップ雑誌的スタイルと、一つの主題を論じる際にあれもこれもと寄り道しまくる悪癖がだいぶ悪いと思う。2025/07/19
mstr_kk
1
テーマが知りたいこととドンピシャだったので読んだが、基礎知識がないので消化できなかった。戦前日本の思想と、同時代までのヨーロッパ思想との「比較哲学史」の試みであり、平易なのだが、フットワークが軽くて、振り回されて終わった。面白くはあったので要再読。2013/06/05
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