講談社選書メチエ<br> 長城の中国史 中華VS.遊牧 六千キロの攻防

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講談社選書メチエ
長城の中国史 中華VS.遊牧 六千キロの攻防

  • 著者名:阪倉篤秀【著】
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  • 特価 ¥742(本体¥675)
  • 講談社(2015/07発売)
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  • ISBN:9784062582896

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内容説明

〈中華〉VS.〈遊牧〉2000年の攻防。山を削り谷を埋め、2000年の歳月をかけて築かれた中華世界の防波堤=長城。それは、澎湃と興起する遊牧民対策への最終回答たり得たか。秦の始皇帝から明代まで、長城を巡り展開する壮大な中国史。(講談社選書メチエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

崩紫サロメ

23
なぜ長城は作られたのか、という視点から中国史を読み直す、という趣旨のもの。一般的に「中華世界を防衛するため」と言われがちであるが、それほど単純なものではないということを説くために、通史部分にも多くを割いている。「線」を主体とした長城の完成は明代に見られ、点での防衛から必要最低限に壁を作っていくうちに大型化・堅牢化に向かっていく。女真が勃興し、中華帝国としての清朝が始まることを以て、本書は長城はその役割を終えたと結んでいる。著者は明代史の人なので仕方がないが「長城の終わり」(清代)についてもう少し知りたい。2021/05/21

maqiso

4
戦国時代の各国は国境に砦や壁を作り、秦の統一後に外側の壁をつなげて長城とした。漢代以降は中華の領域に合わせて延伸・補修・放棄され、北魏のように遊牧民出身の国家も長城を築いた。当時の長城は見張り台を中心に要所に版築を置いたものだったが、元を追いやった明は北辺の防備を固める必要があり、壁を立てて上に楼を置いた今の堅牢な形になる。遊牧民は長城の弱い所を突くため、最終的に一線の壁となった。明の皇帝は権威のために出征することも多かったが、追えば退く遊牧民への遠征は無益だった。清の征服によって長城の役目は終わった。2023/04/07

竜王五代の人

1
長「城」とは言うけれど、初期の戦国時代や秦漢時代のものは監視哨を連ねた警戒ラインをも指して長城と呼んでいたとのこと。ただ、防壁や土塁を連ねて長城らしい長城を構築した明時代に、遊牧民からの攻撃がいかに難しくなったかは語られても、それ以前の時代の実績があまり語られてないのは残念。また、長城ラインという「ほどを知る」国境を保った時代を割と推す傾向があるのはどうなのだろう?2021/11/02

まさる

1
長城といえば、ローマ帝国の「ハドリアヌスの長城」とこの「万里の長城」である。紀元前から明の時代まで修復と増設を繰り替えされてきた長城は多くの歴史を語ってくれる。本著は2000年以上の歴史ある長城が移り行く時代の中で、どのような役割を果たしてきたかについて説明してくれる。特に明の時代の長城の記述は、長城に配備された兵や城などの情報を数字で説明しており、史料としても有益に使える。ただし、本著は著者の思想が長城の歴史の説明の中で唐突に挿入されることがあり、読む際に多少テンポを悪くしているという印象を持った。2016/01/12

ロウ

1
長城についてちゃんと考えたことなかったなあ。長城の役割とは、単に北方の遊牧民からの防衛のためではなく、中国自身が定めた領域を広げる限界線だという。それを越えると、前漢や唐のように統治が行き渡らず国家自体が揺らいでしまう。2011/06/19

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