講談社学術文庫<br> 西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン

個数:1
紙書籍版価格
¥1,221
  • 電子書籍
  • Reader

講談社学術文庫
西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン

  • ISBN:9784062923040

ファイル: /

内容説明

悪魔と処女の子マーリンは、キリスト教の力で悪魔由来の邪悪さが消え、不思議な予言力を持つ。サクソン人の襲撃を受けるブリテンを守る王族三代コンスタン→ユテル→アーサーを導き、最終的にアーサー王の戴冠を成功させる。本書の物語の特徴は、なんといっても聖杯伝説とアーサー王伝説のマリアージュです。また本書では異なるふたつの結末が収録されています。本邦初訳の中世ロマンが読みやすい訳と解説付きで登場! (講談社学術文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いとう・しんご singoito2

10
古典を読もう!シリーズ。中世の騎士道が非常に暴力的である点では武士道と共通しているなぁ、とか、キリスト教的な倫理観が実はギリシャ・ローマ的な価値観を帯びながら成長してるなぁ、とか感じたのです。2024/01/27

遊未

7
マーリン誕生のいきさつや親族のこと、代々の王に助言を与え、アーサー王登場で終わります。悪魔より過去を知る力、神より未来を知る力を与えられた存在。物語が進むほどキリスト教色が強くなり、マーリンの権威も高まる。全ては神の思し召しでしょうが、度続く家族の不幸、夢魔によりマーリンを妊娠したお母様、助ける司祭ブレーズ、その心の強さに引かれました。2021/02/07

rinakko

6
再読。ケルト祭り5冊目。12世紀前半の古仏語作品で、ラテン語史書に断片的に登場していたマーリンのことが、通時的に纏め描かれている。マーリンの誕生(父親は夢魔)からその神童時代、アーサー王の前に既に2代の王に指南役として仕えていた経緯、そしてアーサー王の戴冠までの長い導きを果たすに至るまで。誰もが “マーリン以上の賢者はこの世にいない” と崇め称賛した予言者マーリンの最盛期を知ることが出来るし、物語として面白い。2025/03/13

Sleipnirie

4
聖杯とか王様とか円卓とかアーサー王とかキリスト教を混ぜて最強賢者の魔法使いマーリンを主人公にした物語。幼少時からマーリンの無双ぶりがすごい。歴代王が絶大な信頼を寄せるまでになる。本小説のアーサー王誕生の秘密を知るとマーリンすごい(色んな意味で)ってなる。訳注に当時の状況(王侯貴族の識字率、食事は手づかみ)が載ってる。2017/03/09

もんしろちょー

3
これを読んだら某スマホゲーでマーリンさん来ないかなと思って…。思って…。アーサー王に関わる話に書物で触れるのは実はこれが初。色々な人物によって盛り込まれた設定や伝わっていた伝承を1つの物語として紡いでいるためかところどころ齟齬があるけれども、フワッとしか知らなかったマーリンが何者で何を為したのかが描かれていておもしろかった。しかし同時に、これは聖書や当時の文化感を履修してないと伝わってないことの方が多いんだろうなあ。2019/06/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9775736
  • ご注意事項

最近チェックした商品