内容説明
青森県の津軽平野にある、海も山もなく過疎化に苦しむ小さな農村・田舎館村。この村で弥生時代から続く稲作を観光の目玉にしよう! と田んぼアートプロジェクトを立ち上げ、苦労を重ね遂には天皇陛下がご観覧になるまでに成功させた男の感動秘話。村おこしや地方創世のヒントがここにあります! 主婦と生活社刊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
69
我が家は稲作農家ですが、田んぼアートのことは、息子が住む行田市のを観たのが初めてでした!こんなにも色々な苗があるのかという驚きと、近くで観たときのイメージと上から鑑賞したときの見え方の違い、それを一つずつ手植えして(もちろん我が家では機械で植えます)いる手間暇かけた作品としての素晴らしさに感動しました。田舎館村という青森県の村が発祥の地とは知りませんでした。農業体験ツアーとして始まったきっかけがこのように完成度の高い細かい色使いのアート作品へと成長する過程が書かれています。これはぜひ見に行ってみたいです。2015/08/20
壱萬参仟縁
39
先ず、表紙見返しで、サザエさんの家族風景が実る姿が素晴らしい。農村アメニティそのもの。しかるべきものが農村にある。水田が織りなす風景。昨年7月、田舎館村役場に電話。県庁より田んぼアートを皇族関係者がご覧になりたいとの一方(18頁)。お城の形をした役場庁舎。天守閣が田んぼアート第1会場の展望台になった。4階までエレベーター。村役場なのに?(失礼、52頁)。4階は特産品販売もしているという(53頁)。2015/12/04
ばんだねいっぺい
27
行ってきたという人の話をよく耳にするもので興味があった。田んぼに絵を描くという行為を続けることでもたらされる奇跡。それは、やってみようとする前進への意思と地元を愛する素朴な気持ちなのかなぁと思った。2019/07/30
むつこ
19
気づけば平成5年から始まったという田舎館村の田んぼアート。最近ではずいぶん精巧なイラストになったと思ったら、やはり「デブのモナリザ」からの反省と遠近法の活用で飛躍的に成長したとのこと。津軽はリンゴだけではなく米もおいしいことをもっと知ってほしい。2017/11/05
椿
12
田んぼの絵のことは、ニュースでチラッと見ていたので存在は知っていたけど。「田んぼアート」という名前がついていて、今、日本中で行われているとは知らなかった。この本は、田んぼアートを最初に始めた田舎館村の副村長さんの著作。新しいことを始める時の苦労や失敗から、来場者数が年間27万人を記録するまでの軌跡など、読みごたえがあった。田んぼアートの写真も素敵で、もっとたくさん見たかったなぁ。2015/11/05