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内容説明
人は皆やっかいな身体を生きている。心と体は別ものではない。互いに交差し合い、しかも他者のからだへと開かれている。拒食症、解離症、境界例などの心-身に関わる病例に依りながら、「こころ」と「からだ」の問題を根底から問い直す。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チシャ猫
1
心身医学と哲学に関心があるので手に取ってみたが、 やや読み進めるのに苦労した本。実際の症例が例に出されてからは比較的分かりやすい記述になっている。各精神疾患の概要を歴史を踏まえて描写してくれて勉強になる。 そこに加えて新しい視点というか、身体を生きている我々に向けて新しい物の見方、捉え方を提供してくれた気がする。2024/11/24
またの名
1
現象学でも精神分析でもない人間学的立場の復権を目指しつつ、グロデックやフロイト、メルロ・ポンティやハイデガーも参照しながら、過食・拒食、解離、境界例の三症状を考察。キアスムの図式において身体から対象に向かうことの困難さ、拠りどころとなるハイマートとの関係の不全として全体の議論を整理されるのを見ると、十人十色の精神医療界隈の文献の中で今のところもっとも自分にしっくり来るので、良書と言わざるを得ない。ただ、感覚的にしっくり来るか来ないかでしか判断できないのが精神医療の現状だというところが、心許ないというか。2013/03/30
echo.
0
冒頭はびっくりするくらい読みづらい。哲学の専門書として腰を据え直してなんとか読み進んだ。しかし症例研究から一気に読みやすくなる。なので、最初で挫折せずになんとか読み切って、拒食/過食症以降の斬新かつ本質的な考察にたどり着いてほしい。そうすると、冒頭の小難しいあれこれも生きてくる。2016/01/30
tuna
0
解りやすくて、勉強になる。けれども、かなり広範囲の事象から共通点を抽出しようと試みるので、無理な感じがある。2013/07/19
tanukiarslonga
0
精神分析や現象学の知見を援用した精神疾患における心身のあり方の分析が面白かった。2012/11/24
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