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内容説明
世界史の中で古代エジプト文明が果たした役割とは何か。ミノア、ヒクソス、アッシリア、ペルシア、ギリシア、ローマ……西洋世界の源流のひとつとしてエジプトを捉えたとき、まったく新たな歴史像が立ち上がる。最新の研究成果をふんだんに盛り込み、「外」とのインタラクションという視点の下にその興亡を描き直す、画期的試み! (講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
21
古代エジプトの長い歴史を代表的な人物に焦点を当てながら各時代の特徴を解説した一冊。古代エジプトはさまざまな民族が溶け込み、文化を取り入れる国であり、宮廷や行政、軍隊の組織化が他国より進んでいたようです。ヒッタイトとの戦いでは鉄製武器などの兵器に優る相手に組織力で対抗するなど古代エジプト社会の特徴が出ているようで興味深かったです。また、碑文からの分析も他の資料も参照しながら実態に迫る考察をするなど資料不足を補う工夫とまとめ方に素晴らしさを感じました。2022/07/07
K
3
地中海世界において、古代エジプト文明の文化的影響力は想像以上に広まっていたのだと気づかされた。章分けが明確で自分の興味のある時代・人物に絞って読み進めることもできる。数千年に及ぶ「世界史」の流れの中における古代エジプト文明のエッセンスを存分に感じることができる。2025/04/12
Mentyu
3
古代エジプト文明の流れを先王朝時代からローマ支配までおって書いた本。「世界史の源流」という副題がついていることもあり、ヒクソス支配やアマルナ文書など「世界史の中のエジプト」という印象を受ける事項が中心となっている。個人的に読んでいておもしろいと感じたの"海の民=津波の人格化"という説だった。著者も飛躍を許されるならという前提で書いているが、今までにない観点であり、大きな衝撃を受けた。また、海の民が津波そのものでなくても、津波によって引き起こされた民族移動という説は確かにありえるかもしれないと思った。2013/03/19
中島直人
2
(図書館)読了。あまり深みや凄みは感じられず。オーソドックスな印象。2024/08/02
CCC
2
エジプトはイメージがボヤーッとしててよく分かんなかったんですが、エジプト以外の文化と繋げて考えることで、輪郭がくっきり浮き出てきた気がします。個人的良書でした。2014/11/22