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内容説明
国語入試のなかでも、とりわけ「現代文」という科目は、読解力を問わねばならないため、つねに、客観性と公平性をどう実現するかという難問にさらされてきた。高等学校の共通試験に現代文が定着した大正期から、戦前期を経て、戦後民主主義、小林秀雄と天声人語のブーム、そして共通一次、マークシート化に至るまで、入試問題はどのように国民の言葉=国語を規定してきたのか。その歴史的な文脈を明らかにする力作。(講談社選書メチエ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masasamm
3
大学入試問題が高校国語教育と大きな関連があり、おおむね大学入試に国語教育がコントロールされてきたと考えられる。本来の国語教育とは何なのか。もっとしっかりと考えなければいけないし、そのために大学入試がどうなっていけばいいのかをみんなでよく考えなければならない。高校国語教師にとって非常に参考になる本である。2017/09/26
Myrmidon
2
あんまし面白くなかったかなあ。現在のような形の「読解力」なるものを測るとされる「現代文」の入試問題がいかに成立してきたかを、大正~共通一次の成立あたりまで追う。通史的にはそれなりに読めるが、筆者の「現代文・読解観」が良く分からないのと、共通一次の成立で突然記述が打ち切られるのはイマイチ。「以降の30年は膠着状態だったと考えている」と述べるが、「膠着状態だった」ことを検証しないと学術的な議論としては成立してなくないかな。2022/09/01
Sugaya Masaki
2
ようやく読み終えた。受験指導のテクニックを教えることで生徒に「選ぶ力」を身に付けてしまっていると痛感。これじゃあいけないなぁ。2016/12/31
真黒コスモス
0
国語入試の歴史、それは「読み」とは何か、それをどう評価するかの歴史…2015/01/14
aabbkon
0
大正時代に初めて現代文が。2014/07/08