講談社選書メチエ<br> 抗争する人間(ホモ・ポレミクス)

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講談社選書メチエ
抗争する人間(ホモ・ポレミクス)

  • 著者名:今村仁司【著】
  • 価格 ¥1,595(本体¥1,450)
  • 講談社(2015/07発売)
  • 夏のおとずれ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/22)
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  • ISBN:9784062583244

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内容説明

今村社会哲学の到達点! 暴力・闘争・排除を生む人間の本質に迫る。社会的人間が内包する暴力性とは何なのか? 排除・闘争を通じて構造化される秩序とは? 人間が持っている社会的欲望がどんな暴力現象となって現れどのように制御されるのかを解明し、そうした精神の構造に楔として打ち込まれる倫理の可能性を探る。(講談社選書メチエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハチアカデミー

10
S 悪魔のような書物である。ベンヤミン、カネッティ、デリダらを援用しつつ、人間社会がはらむ暴力性の構造を分析。その根元に自己承認願望という欲望を据え、アルカイックな社会から現代社会にまで共通する、人間の根源的な営みを洗い出す。その範疇は国家、貨幣、言語、法にまで及ぶ。空白の存在としての王、高貴な嘘としてのイデオロギー、発話の墓場としての文字、演劇としての政治・儀式。これらが現在を考える社会学的観点から考察される。社会を根源的に問いつめた言葉の数々に、これまで直視する事を避けてきた現実が暴かれていく。2012/11/04

しんえい

5
社会的動物である人間とは欲望的存在である。その欲望は他者よりも優越しようとする虚栄心として我々の振る舞いに現れる。結果としてその振る舞いは暴力という形で具現化する。社会的欲望とは他者から自己の価値の承認を得ることであり、他者の欲望を欲望することである。ここでは自分より上位にある他者を妬み、引きずり下ろそうとする。人間は他者との関係の中で優位に立とうとする生き物である。 まずはこの事実に目を向けることが肝要。そこから現代社会を生きる我々の振る舞いを、自己と他者との関わりの中での振る舞いを考えるべきである。2019/07/17

sk

3
人から認められたい、人より優れていたいという虚栄心が争いを生む。原理的な考察が素晴らしい。2014/11/02

ピラックマ

0
人間は虚栄心に基づいて行動する。そこからの掘り様が凄い。文字を書くこと=線を引くこと=共同体の間2012/02/05

SAHARA

0
人間は他者に優越したい欲望を持っている。それは虚栄心につながる。これは強者と弱者が生まれることが構造的な現象になっている現在では自覚しなければならないことではないか。ノブレスオブリージュ的な考えになるか某自称メンタリスト的な考えになるかの境目は虚栄心をどっちに転がすかではないか。弱者支援も弱者を支援している自分が好きということになるのか、とか。でも支援しないといけないことは当然だという考えもある。不平等と不公平の違いとか。他者がいないと優越感を感じられない人間の面倒くささ。まあ衣食住が満たされるまでは支援2021/10/09

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