神と自然の科学史

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神と自然の科学史

  • 著者名:川崎謙【著】
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • 講談社(2015/07発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062583459

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内容説明

「自然」と“nature”はどう違うか? 比較科学論への招待。先人が工業化のために受け入れた西欧自然科学は、私たちが母語で思考する力を奪ってしまった? 西欧の“nature”と私たちの「自然」。彼我の自然観を互いに相対化することで初めて見えてくる、本当の「科学」の歴史。(講談社選書メチエ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

左手爆弾

2
構造主義的言語観に基づき、日本人の「自然」と西洋人の"nature"では、対象も扱い方も違うことを示す。世界の認識は言語に強く依存している。西洋人にとってのnatureは言葉によって説明可能だが、日本人にとっての自然は言葉に尽くせないあるがままのものだ。西洋文明の特異性は認識を技術化したことだ。プラトン的なイデアにせよ、キリスト教以後の創造主の概念にせよ、自然にはある種の合理性が貫徹していて、それを運動で理解することによって世界を理解することができると西洋人は考える。日本人にはこうした考え方はない。2019/01/31

subabai

1
神と自然について。この対比は西欧文化と日本文化の”自然”に対する意識の違いだということを,恥ずかしながら最終章でタイトルを見返すまで気づかなかった。 文化の違いによる対象のとらえ方について,私も自然科学を好む人間として気付かされるものが多くあった。特に私生活における”自然”とのふれあいと,仕事における”自然”科学の理解,ここに大きな違いがあることの気づきは今後現象の理解を進めていくうえで意識していくことになるだろう。 本の内容としてはサイエンスよりは人文科学?に近いものでした。2022/03/03

富士さん

1
再読。データの改ざんは科学に必須の要件である、とまで言い切ってしまう超刺激的な本。でも両手を挙げて賛成。科学と技術の緊張関係とか、神秘主義の一方法としての科学とか、博覧強記が尊ばれる東アジア的伝統の理解の仕方とか、“先生”の聖職性の理由とか、ワタシが漠然と感じていたものが明快に言葉にされていく快感にワクワクしながら、抜書しながらも一気呵成に通読しました。科学は経験に基づいているとか客観的であるという信仰を振りがざして、自分の行いに神秘的な装いを凝らす権威主義的な科学教徒どもの化けの皮をはがせれば痛快です。2015/06/20

えちぜんや よーた

1
時代劇で天皇のことを「おかみ」と呼ぶことがあるのが分かったような気がする。やまとことばで「かみ」とは、その響き自体でもうそれ以上何も考えてはいけない言葉らしい。なるほど「おかみ」は御簾の奥にいらっしゃってほとんどの人は直視できないことになってますな。

muko1610

0
★★★2011/09/15

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