内容説明
金沢で生まれ育ち、もと芸者の母と二人暮らしの希和子二十四歳。
新進の友禅作家・瀬尾との穏やかな恋が始まったかに思えた東京出張の夜、思いがけない事実に打ちのめされた希和子は最終の新幹線に飛び乗った――。
純粋な恋がもたらす歓びと哀しみ、親子の情愛が雪の古都を舞台に美しく描かれる長編恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
88
金沢の恋。その言葉にときめいてしまう。茶屋街、芸者、着物、友禅作家…。金沢の街並みも、そこに住む人々も、身につけるもの。すべてが鮮やかな色彩をもって眼前に広がる。金沢を旅した後だからこそ、主人公たちの生活に寄り添えるのかもしれない。金沢の恋は東京の恋とは少し違う。質量も陰影も異なる。それは北陸の気候とも関係しているのかもしれない。どこか湿り気と暗さを秘めている。切なくて、狂おしくて、哀しくて…。金沢の恋の物語を読んでいると、雪の金沢の街に出会いたくなってしまう。2017/05/27
machi☺︎︎゛
78
唯川恵さんの恋愛小説は安心して読める。今回も金沢を舞台にもと芸者の母を持つ希和子と友禅作家の瀬尾との恋。許されないわけではないけど障害も沢山あり2人の恋の行先が気になり一気読み。2025/06/18
あつひめ
62
最初の数行で、物語が繰り広げられる風景が目の前に浮かんだ。一度も訪れたことのない金沢。活字で風景を表す事ができる唯川さんの物語に期待しながら読み始めた。人を想うって、簡単に割り切れる事ではないから、ここに出てきた大人たちは長い年月をかけて嫉妬や愛情を咀嚼して人に知られないように生きてきたのだろう。愛と同情を混同してしまうといつか自分の想いに後悔してしまうことがあるのでは?と若いカップルたちに不安を覚えてしまった。他の読者同様、展開が想像できてしまったのはちょっと残念だった。2016/09/10
優希
46
冬の金沢の美しい景色が目の前に浮かびました。そんな中で希和子の心の動きと恋が鮮やかに描かれていると思います。純粋な恋がもたらす喜びと哀しみが体を突き抜けました。2021/03/24
くろにゃんこ
42
そんな予感はありましたが・・・所々で気付く”これ知ってる(笑)”それでも読み易くてどっぷり入り込めるのは金沢の描写が素晴らしいから。街並みや季節の自然、人々の様子を静かに鮮やかに想い浮かべながら希和子の恋の行方を追いかけました。2015/08/21
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