内容説明
現代ドイツ思想界をハーバーマスとともに二分するルーマンを迎えての88年シンポジウムの全記録。70年代~80年代へかけての思想の生成変化を示す。
目次
編者まえがき(河上倫逸)
Ⅰ 社会システム論と法の歴史
主催者挨拶(京都大学法学部西洋法制史研究室)
基調報告〈法の歴史とパラドックス〉(N・ルーマン)
対論
法の自己言及性(棚瀬孝雄)
ドイツ国家学の隘路の社会学的突破(今井弘道)
ルーマン法理論をめぐって(岩倉正博)
Ⅱ 社会システム論と法の現在
基調報告〈社会システムとしての法〉(N・ルーマン)
対論
社会システム論と自己組織性(今田高俊)
ルーマンと意味生成の問題(中岡成文)
思想と概念(土方昭)
補充討論(若手研究者エクストラ・セッション)
Ⅲ ルーマン 現代を語る(京都新聞公開シンポジウム)
講演〈社会システム論の現在〉(N・ルーマン)
現代思想をめぐって(朝日新聞インタビュー)(N・ルーマン/西島建男)
Ⅳ 法史と社会システム論(N・ルーマン/河上倫逸)
Ⅴ 付録
第一日目討議資料
所有権の起源とその正統性――歴史的概観(N・ルーマン〔青山治城訳〕)
第三の問い――法および法史におけるパラドックスの創造的活用(N・ルーマン〔馬場靖雄訳〕)
第二日目討議資料
社会システムとしての法(N・ルーマン〔河上倫逸訳〕)
第三日目討議資料
ドイツ的ポスト・モダン論に抗して――ニクラス・ルーマン教授批判(清水多吉)