内容説明
ホッブズ、カール・シュミット、長谷川如是閑を軸に西欧と日本の政治思想を縦横に研究し、翻訳もふくめて膨大な業績を残してきた著者の、半世紀を超える思想史研究者としての知的自伝。幼年期から陸軍経理学校を経て大学教師、政治思想史家となり、筑波大学闘争をはじめ、丸山眞男、藤田省三ら社会科学系の多数の著名学者との出会い、研究会等をつうじての学問交流、交遊を記録した、戦後思想のユニークな裏面史。
目次
はじめに――「世界の歴史」と「自分の歴史」(如是閑)
第一部 敗戦から「哲学」専攻をめざすまで――「玉音放送」・「東亜連盟」・「旧制高校時代」
第一章 敗戦の日から帰郷まで
第二章 「東亜連盟」運動から「旧制佐高」(文科乙類)入学まで
第三章 旧制高校から「哲学」専攻を定(き)めるまで
第四章 ホッブズ研究をめざして
第二部 近代政治思想研究の歩み――ホッブズ・シュミット・如是閑
はじめに
第一章 研究の時代区分(総論)
第二章 トマス・ホッブズ研究について
第三章 カール・シュミット研究
第四章 如是閑研究について
第三部 現代史研究――世界と日本――へ向けて