文春新書<br> 麻原彰晃の誕生

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文春新書
麻原彰晃の誕生

  • 著者名:高山文彦
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 文藝春秋(2015/07発売)
  • 輝く春を満喫!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166604920

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内容説明

宗教団体が狂気を帯びた、そのルーツは何か?

地下鉄サリン事件などで死刑判決を受けたオウム真理教の教祖に狂気が宿った原因は何だったのか。幼年期に遡る徹底取材で闇を描く

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

猫丸

14
筆者は、麻原彰晃の権力への暴走を国家の戯画と見る、みたいなことを言うが、ちょっと何言ってるかわからない。なんとなく置いてみた結論に見える。意味付けはどうでもよいとして、麻原氏の生い立ちを紹介する本としては貴重だ。そこに現れるのは、常人にないヴァイタリティを持つ男である。失敗も多いが、思い立ったことを実現してしまうパワーがある。粘り強く努力してモノにする。少なくとも武道、鍼灸術、漢方の知識、種々の宗教知識などをゲットした。高レベルの集中をある程度持続する能力があったと思われる。2023/10/17

ミエル

14
著者の作品は対象者への愛が溢れた秀作ばかりだと思うのだか、本作は違う。違ってほんとに良かった。日本中を混乱させた大犯罪者に愛など持てる人はいないわけだが、極めて公平で理性的な視点にブレがないので安心、信頼できる。信仰という愛が欠落した愚かな男の誤算が引き起こした大事件は何よりも醜く許し難い。2017/05/13

...

13
闇の塩狩峠、とも名付けたい。平成の怪物がいかにして育っていったかを学ぶ。盲学校のエピソードから既に、自己愛と自己顕示欲、名誉欲が強く、そのくせ努力が嫌いという人物像が形成されている。著者の指摘によると①自分は確かに親に愛されたという確証の有無を彼は持つことができなかった②自己顕示欲や名誉欲は死への恐怖から来るものだ、とのことである。いっときは宗教の師として真剣に歩み出したかに見えたが、名誉欲や金欲が勝り、自分に都合の良い教義にすり替えていった。ヒヒイロカネにまつわるファンタジーはちょっと蛇足かも。2020/04/20

春雨

12
ふと「自分オウムとかこの人に関して何も知らないな」と思って読むことに。なぜ、彼がああなってしまったのか、これを読んで全てがわかるわけではない。ただその変化をもたらした原因や環境の一片は垣間見えた気がする。もうちょっとこの関係の本読んでみようかな。2010/10/03

れい

10
【図書館】ヒヒイロカネというアイテムについては初耳だった。この本も相当な取材と事実とのすりあわせの元に作成されていると思うが、麻原本人がどう考えていたかは死刑執行と同時に闇の中である。幾ら待ったとしても事実が彼の口から語られることは無かっただろう。既存の宗教法人も資金が必要なことは間違いなく、経営手腕が皆無とは考えにくいが、心の寄りどころの一つとしての宗教を危険なものと思わせるようなカルトの罪は重い。気の毒な生い立ちや、目が見えなくなる恐怖には同情するけど、私利私欲のための殺人は弁解の仕様がないだろう。2018/11/05

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