内容説明
ディーリアはある企業の重役補佐だが、美貌を武器にのし上がったと噂されていることは知っていた。ある日、ディーリアはカーブを曲がりきれず、盲導犬をはねてしまう。犬は無事だったものの、飼い主は許してくれず、見えないはずの漆黒の瞳を向けると、鋭い洞察力で言い切った。「きみはいつもその美貌を武器に、窮地を乗り切ってきたんだろうな」常につきまとっていた劣等感を見抜かれ、ディーリアの心は重く沈んだ。目が見えない人にまで、そんなふうに思われるの?一刻も早く忘れてしまいたい彼と、思いがけない再会が待っていた。新しい取り引き先である有名広告代理店の取締役が、あの盲導犬の飼い主――クレイグ・ロックスレイだったのだ。
■誰よりも鋭く彼女を見透かす盲目の富豪に、日に日に心を奪われていくディーリア。しかしクレイグは自分の障害がやがてディーリアの重荷になるだろうと、彼女を遠ざけようとします。この愛の深淵は、文字どおり光も届かないほど深い……L・ゴードンの名作です。
*本書は、初版ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
17
車でヒーローの盲導犬をひいてしまったヒロイン。バリバリのキャリアウーマンのヒロインは周囲から美貌を武器にのしあがってきたと噂されていたのは知っていたけれど、ヒーローにも同じことを指摘され、ショックを受けます。目が見えない人にそう思われるなんて、わたしは一体どんな人間なのかと。大切なパートナーである盲導犬を怪我させたヒロインとの間に入って雰囲気を和らげる健気なヒーロー娘と盲導犬が可愛い。三人が思いがけず親密になっていき、それぞれが変化する過程が丁寧に描かれていて切なくしみじみした良いお話でした。2022/10/07
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